研究課題
基盤研究(C)
本研究開発は、「木造住宅の免震構造を積層ゴム支承によって実現する」ことを目標として行われたものであり、平成20年4月末現在、この目標はほぼ達成された。具体的な成果について以下にのべる。本技術開発は、学問的、技術的、かつ応用開発の諸点において以下の成果があった。この結果、戸建免震構造の高性能化と高信頼性、低価格化が可能となり、平成19年7月末には開発された技術を適用した木造住宅が竣工している。今後、予想される直下型地震に対応した防災都市の実現に向け、本開発成果の普及が望まれる。1.20世紀後半に大きく進展した可積分系の非線形力学現象、特にソリトン波動を幾何学的非線形現象である免震構造用積層ゴム支承の座屈理論として応用し、大変形領域での座屈安定性を飛躍的に向上させる解析理論モデルを構築し、かつ実験によって検証した。この結果、従来不可能とされた積層ゴム支承による戸建免震構造を実現することが理論的に可能となった。2.基礎研究の成果は武蔵工業大学の知的財産権として、特許庁に発明申請が行われている。3.以上の学問上の研究成果を、大学、ゴム製造メーカ、建設会社の三者による異業種技術交流、産学共同開発により、スムーズに工業製品(免震構造用積層ゴム)として結実させ、これを用いた木造免震住宅が竣工した(平成19年7月30日)。4.これら応用技術の成果は、平成19年3月1日、武蔵工業大学において共同記者発表として報道された。
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日本建築学会構造系論文集 第599号
ページ: 79-86
Journal of Structural and Construction Engineering, AIJ No.599
日本建築学会構造系論文集 第593号
ページ: 65-72
Journal of Structural and Construction Engineering, AIJ No.593