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2007 年度 実績報告書

塩分濃度法による不均一街区の平均交換係数の風洞実験

研究課題

研究課題/領域番号 18560580
研究機関日本工業大学

研究代表者

成田 健一  日本工業大学, 工学部, 教授 (20189210)

研究分担者 谷本 潤  九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (60227238)
萩島 理  九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 准教授 (60294980)
キーワードヒートアイランド / 熱収支 / 顕熱フラックス / 交換係数 / 対流熱伝達 / 風洞実験 / 都市キャノピィー / 乱流
研究概要

本研究のために自作した九州大学における専用風洞(断面寸法900×900mm)において、昨年に引き続き塩分濃度法による風洞実験を行い、以下の成果を得ることができた。
1.均一高さ粗度群のバルクスカラー輸送係数の測定により、粗度群の配列種類だけでなく、模型高さによって異なる流れ場が形成され、スカラー輸送効率が異なることが示された。また、バルクスカラー輸送係数は、グロス建蔽率よりも粗度立面積密度を幾何パラメータとすることで、配列種類ごとにバルク係数を整理できる。バルクスカラー輸送係数は、キャノピー周辺の風速とキャノピー内部の流れ場により影響され変動することがわかった。
2.不均一高さ粗度群のバルクスカラー輸送係数については、建蔽率7.7%および17.4%では、均一高さに比べ不均一高さのバルクスカラー輸送係数が小さくなることがわかった。これは、抗力係数の測定結果から、粗度表面風速の低下によるものだと考えられる。また、建蔽率30.9%では、粗度群の違いによるバルクスカラー係数の差がわずかとなり、流れ場の変化に伴い速度低下の影響が小さくなると考えられる。
本年度は、上記の塩分濃度法を実施した同じ風洞において、エリア平均のバルク輸送係数における変化のメカニズムを考察するため、濾紙水分法による床面の追加実験も実施した。建蔽率17.4%の整形配列では測定箇所によるバルクスカラー輸送係数の差が小さいのに対し、千鳥配列では、測定箇所によりバルクスカラー輸送係数に大きな差が生じた。これは、整形配列と千鳥配列で異なる流れ揚が形成されていることを示しており、塩分法によるバルクスカラー輸送係数の測定結果を支持するものである。なお、濾紙実験では、赤外放射カメラによる熱画像を用いて表面温度分布の把握も併せて行い、蒸発冷却の違いによる温度差からも輸送係数の分布を検討し、上記測定結果の妥当性を検証した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 建物高さが不均一な街区の交換速度-都市域における各構成面別の交換係数に関する風洞実験(その4)2007

    • 著者名/発表者名
      成田 健一
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      2007-08-30
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 複雑形状都市におけるバルク輸送係数モデル化のための風洞実験2007

    • 著者名/発表者名
      末永 啓、成田 健一, 他3名
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      2007-08-30
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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