• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

銅中のコバルトおよび鉄ナノ微粒子の磁性と自己組織化の発展過程

研究課題

研究課題/領域番号 18560643
研究機関横浜国立大学

研究代表者

竹田 真帆人  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (30188198)

研究分担者 廣井 善二  東京大学, 物性研究所, 教授 (30192719)
キーワード磁性微粒子 / 自己組織化過程 / TEM / 磁気特性
研究概要

本年度は、銅生地内部に固体相分離により形成される鉄及びコバルト磁性微粒子の組織発展過程をTEMによって系統的に追跡するとともに、SQUIDを用いて磁気特性の変化をM-H測定、M-T測定を実施した。鉄微粒子については、密度汎関数法計算も行った。強磁性という意味では、共通性を持つコバルトと鉄であるが、組織発展過程において、前者は比較的、単純な変化を示すのに対して鉄は構造変態と磁気変態が生じるために現象は複雑に見える。鉄ではfcc構造からbcc構造への変態において格子歪の連続的変化する過程で、磁性はc/aが1.22で急激に変化するという理論的予測を得た。実験的に組織発展過程を調べた結果も、大筋で理論予測に沿った解釈が可能であることが分かった。このような理論予測と実験的検証の対比はこれまで行われておらず、新たな進展と考えられる。コバルト微粒子については、構造変化はほとんどないが、磁気異方性が明瞭に関与する現象が観察された。ローレンツ顕微鏡法低角電子回折でも一連の過程で低角電子回折パターンを磁化方向とその大きさを調べた。粒子サイズと磁化の大きさは対応しているが、とくにFeにおける構造変態の段階で、大きさに跳びが見られること、整合-非整合の遷移段階でも変化が見られており、組織と磁気特性の緊密な相関性を証明する結果が得られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cu-Co-Fe合金におけるナノ磁性粒子析出と磁気特性の関係2008

    • 著者名/発表者名
      桑田幸作
    • 雑誌名

      銅及び銅合金 47(掲載予定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cu-Co系合金中のCo微粒子の析出過程と磁気特性の関係2008

    • 著者名/発表者名
      鶴田陽平
    • 雑誌名

      銅及び銅合金 47(掲載予定)

    • 査読あり
  • [学会発表] Cu中に形成されたFe微粒子の磁性とローレンツ顕微鏡観察による磁区観察2007

    • 著者名/発表者名
      村松鉄平
    • 学会等名
      日本金属学会141回秋季大会
    • 発表場所
      岐阜市・岐阜大学
    • 年月日
      20070900

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi