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2008 年度 実績報告書

結晶配向性チタン酸バリウムの圧電特性に及ぼす配向方向と微細構造の影響

研究課題

研究課題/領域番号 18560659
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

木村 敏夫  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70090040)

キーワードチタン酸バリウム / 結晶配向 / テンプレート / テンプレート粒子成長法 / 圧電セラミックス / 圧電特性
研究概要

本研究ではBaTiO_3およびBaTiO_3-Bi_<1/2>Na_<1/2>TiO_3系固溶体を対象に、<100>、<110>および<111>方向に結晶配向を付与する技術を開発し、配向方向と微細構造が圧電特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。本年度は3年計画の最終年度であり、緻密で高配向度のBaTiO_3焼結体を作製し、圧電特性を調べた。<100>配向BaTiO_3の作製には板状BaBi_4Ti_4O_<15>粒子を前駆体として、<111>配向BaTiO_3の作製には、板状Ba_6Ti_<17>O_<40>粒子を前駆体として、板面が(100)あるいは(111)面の板状BaTiO_3粒子を合成し、これをテンプレート粒子として用いるテンプレート粒子成長法を用いた。微細構造変化を詳細に調べることにより、本方法で生じる結晶配向付与機構を明らかにし、最適な作製条件を探索した。すなわち、マトリックスとして用いる等軸BaTiO_3粒子の粒径および焼成における温度-時間プログラムが微細構造形成に及ぼす影響を明らかにし、高密度、高配向度の焼結体を作ることができた。<110>配向BaTiO_3の作製には、神島化学社製の板面が(110)面の板状BaTiO_3粒子をテンプレート粒子として用いるテンプレート粒子成長法を用いた。密度と配向度に及ぼす等軸BaTiO_3粒子量の影響を調べたところ、板状粒子だけを用いる作製法で、最も配向度が高くなった。このようにして、<100>、<110>および<111>方向に結晶配向を付与したBaTiO_3を作製することができた。得られた焼結体を分極し、圧電定数d_<33>を測定した。昨年度に問題であった分極時の破壊を避けることができた。これは、高密度焼結体としたことによると考えられる。いずれの配向体も無配向体に比べ数倍の圧電定数を示し、<111>と<110>配向が同程度で最も高く、ついで<100>]配向であった。これは単結晶で報告されている値と同じ順番である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] TGG法による〈lll〉配向BaTiO_3多結晶体の作製および圧電特性2009

    • 著者名/発表者名
      苑 芸, 木村 敏夫
    • 学会等名
      日本セラミックス協会2009年年会
    • 発表場所
      千葉県野田市
    • 年月日
      2009-03-18
  • [学会発表] Texture development in Bi_0.5(Na, K)_0.5 TiO_3 prepared by hetero-templated grain growth method2008

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Shoji, Toshio Kimura
    • 学会等名
      Electroceramics XI
    • 発表場所
      Manchester, England
    • 年月日
      2008-09-01

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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