研究課題/領域番号 |
18560662
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
中野 裕美 龍谷大学, 理工学部, 実験講師 (00319500)
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研究分担者 |
佐藤 裕久 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10215832)
青井 芳史 龍谷大学, 理工学部, 講師 (70298735)
亀頭 直樹 豊橋技術科学大学, 工学部, 名誉教授 (20023153)
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キーワード | 希土類マンガナイト / 構造相転移 / 高温TEM / その場観察 / 組成・構造制御 |
研究概要 |
本研究は、新規希土類複合マンガナイト系酸化物の酸素分圧制御等による合成をし、新規構造およびそれによる新物性の発現を目的としている。19年度は、様々な分野の研究者が各得意分野を生かして新規酸化物合成および物性発現をめざし、複合的手法により研究を遂行することができた。 1.希土類マンガナイト酸化物の合成と新相の探求 BaLnMnO_4(Ln=La,Nd)のI4/mmmの単結晶の合成に成功した。この単結晶を酸素分圧を制御した雰囲気下での熱処理によりヤーンテラー効果を示すMn^<3+>イオンが一部還元され、酸素不定比による新相が出現した。J.Ceram.Soc.Jpn.116(3)(2008)445-448,J.Rare Earth.in press 2.相状態、相転移その場観察 2-1 BaLn_2Mn_20_7については、これまで高温でI4/mmmになると解析されてきたが、Gdについて、高温TEMによるその場観察により、偶然にも、これまでに報告例のない一次相転移を見つけることに成功した。また高温XRDと合わせて、Prについても一時相転移を見出し、高温での構造変化のメカニズムを議論した。J.Am.Ceram.Soc.90(4)(2007)1342-1345. 3-2新相の(Sr_<0.67>Ln_<0.33>)(Mn_<0.33>Ti<0.67>)O_3について、酸素八面体の傾斜によりコントロールされるタイプの構造相転移を、高温TEMにより観察することに成功した。これは、粒子内に多くのナノドメイン構造が観察された、これは冷却過程での構造相転移が遂行したためであり、希土類イオン種と相転移温度の相関性を議論した。J.Am.Ceram.Soc.90(4)(2007)1276-1279.
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