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2006 年度 実績報告書

超音波ガイド光ファイバセンサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18560685
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

津田 浩  独立行政法人産業技術総合研究所, イノベーション推進室, 企画主幹 (30262108)

キーワード超音波 / 非破壊検査 / 光ファイバ / 超音波ガイド
研究概要

本研究では光ファイバを超音波伝送路として用いる新しい非破壊検査技術の確立のため、光ファイバ中の超音波伝搬の基本的特性の評価、光ファイバへの効率的な超音波伝搬手法に関する研究を行った。
以下にそれぞれの研究結果の概略を記す。
1.光ファイバ形状が超音波伝搬特性に及ぼす影響の評価
光ファイバはコーディング層とガラス層の二層から構成される円筒形モデルとして解析的に取り扱うことが出来る。解析からコーディング層の弾性率をガラス層に近づけること、およびコーディング層の厚さを小さくすることにより光ファイバへ効率的に超音波を伝搬させることが出来ることが分かった。また光ファイバ中を伝搬する振動モードとしては曲げモードではなく、縦波モードになることが解析から分かった。実験的には市販されているポリイミド、およびウレタンアクリレートからなる異なるコーティングの光ファイバを用いて、超音波伝搬特性を評価した結果、弾性率が高く、コーティング層の薄いポリイミドコーティング光ファイバが低減衰で超音波を伝搬できることを実証した。
2.光ファイバへの効率的な超音波送受信手法の確立と非破壊検査への適用
光ファイバへ効率的に超音波を送信させる手法として矩形状圧電素子を光ファイバに貼り付ける手法を採用した。また超音波受信に関しては光ファイバを超音波伝搬物質に直接ひずみゲージ用接着剤を用いて貼り付ける手法が効率的であった。光ファイバを平板に貼り付けて、円孔部を通過した超音波に対する応答と欠陥なし領域を通過した超音波に対する応答信号を比較した。その結果、光ファイバが極めて検出指向性の高い超音波検出センサとして機能することが分かった。
上記のように初年度において光ファイバが超音波伝搬経路として作用し、新しい超音波を利用した非破壊検査技術におけるセンサ、またはアクチュエータとして機能することを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Monitoring of crack at open-hole using built-in fiber wave piezoelectric transducers2006

    • 著者名/発表者名
      李 政律, 津田 浩
    • 雑誌名

      MEASUREMENT SCIENCE & TECHNOLOGY 17・10

      ページ: 2643-2649

  • [雑誌論文] Investigation of fiber wave piezoelectric transducer2006

    • 著者名/発表者名
      李 政律, 津田 浩
    • 雑誌名

      MEASUREMENT SCIENCE & TECHNOLOGY 17・9

      ページ: 2414-2420

  • [雑誌論文] Development of a fiber-guided wave transducer2006

    • 著者名/発表者名
      李 政律, 高坪 純治, 津田 浩, 遠山 暢之
    • 雑誌名

      Proceedings of the Third European Workshop on Structural Health Monitoring 2006

      ページ: 1263-1270

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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