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2006 年度 実績報告書

カーボンナノチューブと廃プラスチックを用いた無機/有機複合薄膜センサーの合成

研究課題

研究課題/領域番号 18560692
研究種目

基盤研究(C)

研究機関上越教育大学

研究代表者

藤木 一浩  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60251865)

キーワード廃プラスチック / 無機ナノ材料 / カーボンナノチューブ / カーボンマイクロコイル / 表面グラフト化 / ゾルーゲル反応 / 無機 / 有機複合膜 / 分子センシング機能
研究概要

本研究の目的は、発泡スチロール及びPETボトルの廃プラスチック材料を用いて、表面に各種のポリマーを化学結合(グラフト)した導電性の無機ナノ材料との共在下で、ケイ素アルコキシド等のゾルーゲル反応を行うことにより、ポリマーや無機ナノ材料がマトリックスゲル中に均一に分散した柔軟性を有する導電性無機/有機複合膜を合成することにある。さらに、添加する廃プラスチックと無機ナノ材料表面のグラフトポリマー鎖との種類を適宜変化させて組み合わせることにより、得られる複合膜の吸着特性を任意に制御する手法を確立して、種々の溶媒蒸気や気体分子に対して選択的に応答する機能、すなわち、分子センシング機能を付与し、この選択的吸着能を複合膜の電気抵抗値の変化で検出する薄膜センサーへの応用についても試みる。
平成18年度は、導電性無機ナノ材料としてカーボンナノチューブ及びカーボンマイクロコイル(CMC)を選択し、ゾルーゲル法による廃プラスチック材料からのポリマーと導電性無機ナノ材料とを含有する無機/有機ナノ複合膜の合成について検討した。
CMC表面に存在するOH基を足場として、表面にポリスチレンやポリエステルをグラフトすることにより、廃プラスチック材料であるポリスチレン及びポリエチレンテレフタレート中に均一に分散するポリマーグラフト化CMCを合成(グラフト率:5〜60%)した。また、ポリスチレン及びポリエチレンテレフタレートと親和性を有するマトリックスゲルを合成するために、ゲルを構成する金属アルコキシド成分について詳細に検討した結果、フェニル基を置換基として有するケイ素アルコキシドを用いると、ポリマーが均一に分散したマトリックスゲルを合成できることがわかった。
このようなケイ素アルコキシドを用いて、廃プラスチック材料からのポリスチレン及びポリエチレンテレフタレートと、ポリマーグラフト化CMCとの共存下でゾルーゲル反応を行ったところ、ポリマーと無機ナノ材料の2つの成分がマトリックスゲル中に均一に分散した無機/有機複合ゲルが合成でき、これをフィルム状にキャストすることにより薄膜化できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Grafting of polymers onto carbon microcoil surface by ligand-exchange reaction of ferrocene moieties of polymer with polycondensed aromatic rings of the surface2007

    • 著者名/発表者名
      Haruo Morohashi
    • 雑誌名

      Polymer Journal 39・2

      ページ: 175

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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