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2006 年度 実績報告書

非平衡多孔質ナノ粒子の創製とそのバルク化

研究課題

研究課題/領域番号 18560693
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

山内 勇  大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60029189)

キーワード多孔質体 / ラネー触媒 / ナノ粒子 / 急速凝固法 / 放電焼結法 / リーチング
研究概要

目的:貴金属系の多孔質構造の生成を目的にしてAl-Pt,Al-Au,Al-Pd,Al-Cu-Pd,Al-Cu-Au,Al-Ag-Pd合金の急速凝固粉末を前駆体として作製し、前駆体に及ぼす急冷効果、多孔質スケルトン構造の生成とバルク化ついて研究を実施した。
結果:1.急冷効果:Al-X2元系ではX=Pd、X=PtではほぼAl fcc単相を得ることが出来た。X=AuではAuの一部はAl fccに固溶したが、Al_2Au相の晶出も認められた。3元系でも急速凝固の効果は大きく、Al-Pd-Ag系では均一過飽和固溶体単相が得られたことがX線回折、SEMによる組織観察、示差走査熱量測定などで明らかとなった。
2.多孔質体の生成:前駆体をNaOH20%溶液でリーチングした結果、全ての試料でリーチングが可能であった.得られた試料のX線回折の結果、前駆体とは結晶構造が異なり、リーチングにより相変態が生じたことが明らかとなった。2元系ではX元素の構造のみが現れ、その半値幅はPd、Ptにおいて極めてブロードであり、微粒子の生成が期待された。また、3元ではAlを除く他の2種の元素のピークが重なっているのか、あるいは固溶した状態であるのか判断が難しい程度にブロードであった。特にAg-Pd系では固溶している可能性が高いと判断された。この結果については現在精細に検討中であり、固溶した状態であるとすれば、極めて学問的には大きい成果である。また、比表面積はPd系では80m^2/gときわめて高い値であり、Pt系でも55m^2/g程度であった。また、Au系は13m^2/gと他のものに比べて低くAg系とほぼ同じであった。
3.放電焼結法(SPS)によるバルク状試料の作製:いずれも、バルク状試料の作製は可能であった。SPSによって得られたバルク材の見かけの密度はAuを除き、4-5g/cm^3であり、通常のバルク材のものと比べて極めて低い値であり、バルク体も高い比表面積であることから、多孔質バルク材の生成がSPSにより可能であると判断できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis and features of New Raney Catalysts from metastable precursors2006

    • 著者名/発表者名
      I.Yamauchi
    • 雑誌名

      Catalysis of Organic Reactions 115・1

      ページ: 155-165

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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