• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

非平衡多孔質ナノ粒子の創製とそのバルク化

研究課題

研究課題/領域番号 18560693
研究機関大阪大学

研究代表者

山内 勇  大阪大学, 工学院工学研究科, 特任教授 (60029189)

キーワード多孔質体 / ラネー触媒 / ナノ粒子 / 急速凝固法 / 放電焼結法 / リーチング
研究概要

目的:リーチングによるナノ粒子からなるスケルタル構造の生成とバルク多孔質体の創製を目的とした。従来ほとんど報告例がない貴金属系のAl-Pt, Al-Au, Al-Pd, Al-Cu-Pd, Al-Cu-Au, Al-Ag-Pd合金の急速凝固粉末を前駆体として作製し、前駆体に及ぼす急冷効果、多孔質スケルトン構造の生成とバルク化ついて研究を実施する。微粒子生成機構について基礎的な検討を行う。
結果:1.急冷効果:Al-X2元系ではX=Pd、X=PtではほぼAl fcc 単相を得ることが出来た。3元系でも急速凝固の効果は大きく、Al-Pd-Ag系では均一過飽和固溶体単相の前駆体が得られた。
2.多孔質体の生成:前駆体をNaOH20%溶液でリーチングした結果、全ての試料でリーチングが可能であった。得られた試料のX線回折は前駆体とは結晶構造が異なったブロードな回折パターンであり、リーチングによる相変態で貴金属微粒子が生じたことが明らかとなった。
3.比表面積はPd系では80m^2/gときわめて高い値であり、Pt系でも55m^2/g程度であった。この結果は、数nmの微粒子からなるスケルタル構造が生成されたことを意味している。
4.放電焼結法(sps)によるバルク状試料は可能であった。SPSによって得られたバルク材の見かけの密度はAuを除き、4-5g/cm3であり、通常のバルク材のものと比べて極て低い値であった。構造材としては強度は低いけれど、高い比表面積を持ったバルク材がSPSにより可能であと判断できた。
5.リーチング過程のモデルについてはモンテカルロシミュレーションを試みたが現段階では多くのパラメータが未知であり、当初目的としたような成果を得るにはいたってはいない。

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi