研究課題/領域番号 |
18560745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
池永 直樹 関西大学, 工学部, 助教授 (20232209)
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研究分担者 |
鈴木 俊光 関西大学, 工学部, 教授 (70026045)
堀河 俊英 徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 助手 (90380112)
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キーワード | カーボンエアロゲル / エチルベンゼン / 脱水素 / 二酸化炭素 |
研究概要 |
CO_2存在下でのエチルベンゼン(EB)の脱水素反応に対して、担体として高比表面積とメソ孔を多く有するカーボンエアロゲル(CAG)を用いて調製した酸化パナジウム触媒を用いた場合、初期活性は高いが、長時間反応において炭素析出が起こり活性低下することを見出している。一方、酸化ダイヤモンドを触媒担体に用いたエタンの脱水素反応において、表面酸素が重要な役割を果たしていることを報告している。 本研究では、担体に表面を酸化処理したCAGを用いることにより、酸素官能基がEBの脱水素反応に及ぼす影響を検討した。 CAGの酸化処理はH_2O_2あるいは濃HNO_3を用いて行い、NH_3VO_3のシュウ酸水溶液から含浸法より触媒を調製した。反応は常圧固定床流通反応装置を用いて、CO_2気流下550℃で1h行った。酸素官能基の導入についてはFT-IRを用いて分析した。 CAGへの酸素官能基の導入を確認するためFT-IR測定を行ったところ、未処理のCAGとH_2O_2で処理したCAGにはピークが見られなかったが、濃HNO_3で処理したCAGには1316cm^<-1>にC-O-Cに由来するピークと1800cm^<-1>にC=Oに由来するピークが見られ、濃HNO_3でCAGを処理することによりCAG表面に酸素官能基が導入されたことがわかった。 V/CAGおよびHNO_3で処理したCAGを担体に用いて調製したV/O-CAG存在下で、EBの脱水素反応を行った結果、V/CAGを用いたとき、EB転化率およびST(スチレン)収率はそれぞれ38.3%および35.7%であったが、V/O-CAGを用いたときにはそれぞれ58.3%および55.2%へと著しく向上した。これは、酸化ダイヤモンドと同様に、CAG表面に導入された酸素官能基がCO_2雰囲気下でのEBの脱水素反応に対して何らかの影響を及ぼしたためであると考えられる。
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