無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle: UAV)は科学観測、災害探知、交通監視などの民生利用目的から軍事利用に至るまでさまざまな利用が想定されており、世界中の多くの機関で研究開発が行われている。本研究は、小型無人ヘリコプタの飛行制御システムを研究開発する一つの基礎的研究として、ヘリコプタの縦運動に対する自律飛行制御系設計を検討したものである。本研究では、まずヘリコプタの姿勢安定化のための制御系設計をMatlab/Simulinkを用いて設計・評価した。そこでは主に縦の運動に対して姿勢の安定化を可能とするゲインスケジューリング制御器を提案して、その有効性を数値モデルを用いて示した。ついで、ラジコン・ヘリをべースとした自動操縦システムとして、パソコンによるラジコン・ヘリの操縦を可能とするように無線送信機を改造するとともに、小型カメラを用いた機体姿勢情報の取得システムを構築した。
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