研究課題/領域番号 |
18560766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
山岸 進 東京海洋大学, 社会連携推進共同研究センター, 客員教授 (20422579)
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研究分担者 |
村山 利幸 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (50200308)
森永 勤 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (90088196)
樋富 和夫 海上技術安全研究所, 運航システム部門, 上席研究員 (70415800)
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キーワード | 海洋探査 / リモートセンシング / 偏光 |
研究概要 |
本研究は、ライダー(Lidar)手法を用いて海洋生物群を観測するための基礎資料を収集すると共に航空機に搭載した場合の観測能力を事前評価することを目的とする。18年度(初年度)の主な成果は以下である。 1.海洋生物のレーザ誘起蛍光に関する予備実験として、海中生物(魚、くらげ、甲殻類、プランクトン等)のサンプルを蛍光光度計で測定し、波長に対する特性を把握した。より生体に近い状態で蛍光特性を比較計測するための光学的方法を検討中である。 2海水の偏光特性を計測(Muller Matrixを用いて表現)するための室内用偏光実験装置を作成した。本装置はレーザ(He-Ne)、偏光素子(直線偏光、1/4波長版、1/2波長板)、CCDカメラから成り、懸濁液に入射したビームの散乱画像を演算処理して要素を実験的に求めるためのものである。カオリン等模擬粒子を懸濁した液の特性がMuller Matrix要素へ及ぼす影響を調査中である。本装置で確認した手法をライダー観測に取り入れて、複数のフィルターによる同時画像計測を行うための仕様を検討している。 3.一方、偏光光の懸濁液中における伝播をシュミレーションするための方法として、光の電場の多重散乱をトレースすることを基本とするモンテ・カルロ法を用いた手法を採用し、先の偏光実験結果との比較検討を進めている。この手法の有効性を確認して、航空機搭載型ライダーから水中観測を行う場合の信号強度とSINに及ぼす因子(ビーム広がり角、視野角、水面反射や水中減衰)の影響を評価するためのモデルを作成する。 4.予備実験として蛍光ライダーによる魚影の観測、東京海洋大学練習船にて実海域資料の採取とChlorophyll資料を分析した。次年度、検証実験として蛍光ライダー観測と同時に実海域調査を実施する計画である。
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