1)前年度で完了したWigley模型による水槽実験に対応して、3次元CIP・直交格子法の計算プログラムで数値シミュレーションを行い、計算結果と実験計測値(各圧力計測点における圧力及び船体の運動)を比較して、数値計算精度の評価を行った。本数値計算法では、船体の運動に対する計算について良い結果が得られたが、衝撃圧のピーク値の予測は実験値より低い。研究によって、格子解像度の増加と自由表面に関する界面捕捉法の改良により衝撃圧のピーク値の予測が改善されたことが分った。 2)CIP・直交格子法を実際の船型の計算に対応させるために、複雑船体表面(上部構造物も含む)に関する形状情報の入力方法として、船体のCADデータから船体表面に均一に仮想粒子を分布させる方法を開発した。 3)開発した計算コードを実際の問題に応用するには、より高解像度数値シミュレーションが必要となることから、PCクラスタシステムを使って大規模数値計算方法について研究をはじめた。圧力計算部分に対する並列化が成功した。また、フリーソフトウェアPOV-RAYを使用して計算結果の可視化について研究も行った。
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