研究課題/領域番号 |
18560772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
永田 修一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (30404205)
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研究分担者 |
豊田 和隆 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 助教授 (10274507)
瀬戸口 俊明 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (90145186)
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (80177948)
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キーワード | 波力発電 / 後ろ曲げダクトブイ / 一次変換効率 |
研究概要 |
本研究の最終的な目標は、優れた発電効率を有する波力発電装置を開発することである。近年の地球温暖化に対する懸念から、多くの自然エネルギーを利用する手法ならびに装置が提案されている。波力発電装置についても国内外の研究者から、さまざまアイディアの装置が考案されている。本研究ではその中から、益田(元JAMSTEC)によって考案された後ろ曲げダクトブイ(Backward Bent Duct Buoy,通称BBDB)を基本的な構造とする波力発電装置を対象としている。これまでに行われた研究で、BBDBは優れた発電性能が期待できることや、漂流力を低減できる可能性があることが、多くの研究者から報告されている。しかし、これらの研究では、未だ上記の特性について詳細は明らかにされておらず、多くの項目について検討する必要がある。そこで本研究では、特にBBDBの一次変換効率(波エネルギーから空気室の圧力への変換効率)に着目し、この効率を向上させるための手法を実験的にまた数値解析的に明らかにすることを目的としている。 そのためにまず、平成18年度の研究では複数の形状の3次元浮体模型を準備し、それぞれの浮体に対して規則波中での波浪応答試験を実施した。この実験では、 浮体の運動 空気室内の圧力変動 空気室内の水面変動 水槽内部の波浪場 を計測し、我々が注目しているBBDBの基本的な運動特性ならびに浮体形状の違いによる特性への影響等を明らかにすることができた。 次に数値解析コードの開発のための基礎式を導出した。導出した基礎式では、一般的な波浪中の浮体物体の運動解析で考慮される、付加水質量、造波減衰等の影響に加えて、浮体内部に空気室を有することに起因する影響も考慮している。現在、この基礎式に基づく数値解析コードを開発中である。
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