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2007 年度 実績報告書

ハイドレート核生成時の不純物影響の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560775
研究機関独立行政法人海上技術安全研究所

研究代表者

山根 健次  独立行政法人海上技術安全研究所, 大阪支所, 副支所長 (10358393)

研究分担者 阿部 豊  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (10241720)
キーワードCO2ハイドレート / 核生成 / 誘導時間 / クラスター / 記憶効果 / 海洋隔離 / 結晶成
研究概要

ハイドレート核生成を律する詳細な条件を解明することはハイドレート基礎分野だけでなく、工学上・工業上重要である。しかし、ハイドレート生成可能な温度・圧力条件にあっても、強い乱流場に置くなどの方法をとらない限り、容易にハイドレートが生成しないと言われており、ハイドレートの生成を支配する条件は未だに解明されていない。そこで、本研究ではゲストに海洋と関わりが深い液体CO_2を用い、ホスト水側の条件を系統的(温度、溶存CO_2量、初期H_2Oクラスターの有無)に変化させ誘導時間の測定を行うことで、ハイドレート生成を支配する条件は未だに解明されていない。そこで、本研究ではゲストに海洋と関わりが深い液体CO_2を用い、ホスト水側の条件を系統的(温度、溶存CO_2量、初期H_2Oクラスターの有無)に変化させ誘導時問の測定を行うことで、ハイドレート生成に与える影響因子の解明を行うことを目的とする。そのためにCO_2ハイドレート生成条件(30MPa、3〜5℃)にある高圧装置内にCO_2液滴を注入しハイドレート膜が生成するまでの時間を計測した。そして膜生成時におけるCO_2濃度、及び装置内水温と誘導時間との関係を評価し、(1)誘導時間とCO_2濃度との関係性が確認されないこと、(2)温度が低く、投入時液滴体積が大きくなる程、誘導時間が短くなる傾向があることを明らかにした。更に、ホスト水側の温度、圧力履歴を様々に変化させた後にCO_2液滴を注入することによって誘導時間を計測し、(1)大気圧下において低温で長時間静置したバルク水を用いた実験では、ハイドレートの生成がほぼ観測されないこと、(2)大気圧下において氷を融解させてバルク水とした所、ハイドレートの生成は見られないこと、(3)ハイドレート生成域内で氷を溶解させてバルク水とした所、高い頻度でハイドレートの生成が確認でき、その際、氷の重量比の増加に伴い誘導時間が短くなる傾向が得られることを明らかにした。これらの知見より、本実験におけるCO_2濃度の範囲においてはCO_2濃度がハイドレート生成に及ぼす影響は少なく、ホスト水側のH_2Oクラスターの状態がハイドレート生成に大きく影響を与える可能性があることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] The Optical Measurement of CO_2 Clathrate Hydrate Membrane Thickness2007

    • 著者名/発表者名
      Yutaka ABE, Yuichi ABE, Izuo AYA and Kenji YAMANE
    • 雑誌名

      Journal of Thermal Science and Technology 2

      ページ: 13-18

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] CO_2ハイドレートの生成特性に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      松元 佑樹
    • 学会等名
      本機械学会2008年次大会(予定)
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      20080803-07
  • [学会発表] 光干渉法によるCO_2ハイドレート膜の厚さ計測2008

    • 著者名/発表者名
      松元 佑樹
    • 学会等名
      第45回日本伝熱シンポジウム(予定)
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2008-05-21
  • [学会発表] レーザー光干渉法を用いたCO_2ハイドレート膜厚の時系列計測2008

    • 著者名/発表者名
      松元 佑樹
    • 学会等名
      日本機械学会関東学生会第47回学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      東京海洋大学
    • 年月日
      2008-03-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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