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2007 年度 実績報告書

岩石の載荷履歴と接線ヤング率の変化に対する諸条件の影響

研究課題

研究課題/領域番号 18560776
研究機関北海道大学

研究代表者

藤井 義明  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70192309)

キーワード岩石 / 載荷履歴 / 接線ヤング率 / DRA / 間隙水圧
研究概要

今年度は、接線ヤング率法において評価される屈曲点応力値に対する間隙水圧について検討した。具体的には、封圧10MPa・軸圧30%強度レベル・間隙水圧5MPaの下で1時間先行載荷した供試体について、(1)間隙水圧のみを増減させて、(2)有効封圧が一定になるように間隙水圧と封圧を同時に増減させて、(3)除荷して被覆を取り除いて、50%強度レベルまでの2回の繰り返し載荷を行い屈曲点応力を求めた。実験の結果、以下が明らかになった。
(1)の場合、先行載荷時の間隙水圧の±40%以内の時に、誤差10%以内で先行載荷時の全応力と差応力の値を評価できた。間隙水圧をそれ以上増減させると、評価される応力値が小さくなった。
(2)の場合、間隙水圧の増加に伴い全応力/軸差応力は増加/減少し、その傾向は直線近似できた。
(3)の場合、先行載荷応力の、全応力で45%、有効応力で58%、差応力で75%の推定値が得られた。これは、一軸状態での推定値をそのまま岩盤応力とみなすことには、かなり問題があることを示している。
上記のように、接線ヤング率法においては、間隙水圧の影響を無視できないので、三軸状態での繰り返し載荷試駐を数回行い正しい岩盤応力を評価する方法を提案した。
なお、DRA法でもほぼ類似の結果が得られた。このことは、現状でしばしば行われている一軸状態におけるDRA法での推定値をそのまま岩盤応力とみなすことに強い警鐘を鳴らすものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 接線ヤング率法の三つの岩種に対する適用性と同方法における封圧の影響2008

    • 著者名/発表者名
      藤井義明・大高憲道・中川嘉文・児玉淳一
    • 雑誌名

      Journal of MMIJ 124

      ページ: 120-128

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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