研究課題
道内の林床に広く分布するササや河畔域に自生・植栽されているヤナギ類は、未利用なローカル資源として重要な位置を占めている。また、石油資源の枯渇問題、原油価格の高騰、低炭素社会実現のために、直接燃焼以外の、たとえば、木質ガス化発電の原料あるいはバイオエタノールなど液体燃料の原料として、初期成長の早いヤナギ類の(超)短伐栽培技術を準備する段階となっている。こうして、本研究は、小径の木本系バイオマスのエネルギー的活用にとって重要な成果を得る端緒となった。ヤナギ類の(超)短伐栽培については、民間企業との共同研究が平成19年度から始まり、用途と原料供給に関する総合的な研究となった。まず、ヤナギ小径木を、農地還元と燃料利用の競合する際の基準決定、木質燃料(ペレット、チップ等)として利用する際の特性を明らかにし、第22回寒地技術シンポジウム、第24回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス、等にて報告された。外来種として繁殖拡大が危惧されているニセアカシアについては、第8回北海道エネルギー資源環境研究発表会にて報告された。戸建て住宅に設置されたFF式ペレットストーブによる越冬試験の成果は寒地技術シンポジウムで報告された。高性能な空気式太陽集熱器については、第44回日本伝熱シンポジウムと日本エネルギー学会にて報告され、曲状炭素繊維を集熱材とした前者は特許申請がされ、集熱面を選択吸収処理した後者は平板型としては最高レベルの集熱性能が得られ、デシカント冷房用としてNEDO技術開発機構の受託研究でも報告された。集熱材に光触媒を担持させた空気式太陽集熱器については、試作機を製作した。(686文字)
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International Symposium on Eco Topia Science 2007, ISETS07 2号
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季刊・木質エネルギー(木質バイオマス利用研究会) 17号
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北見工業大学地域共同研究センター年報
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