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2007 年度 研究成果報告書概要

周波数領域音波検層法に寄与する孔内モード特定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560778
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 地球・資源システム工学
研究機関弘前大学

研究代表者

齊藤 玄敏  弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70264091)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
キーワード音波検層 / 孔内モード / ストンリーモード / 地下き裂 / 透水性
研究概要

本研究では,周波数領域検層法に寄与する孔内モードのストンリー波に着目し,その伝搬特性を基に地下の性状を計測する手法を構築した。
(1)地層境界面の検出法:周波数検層図は,時系列波形を深度順に並べた従来の音波検層図をフーリエ変換を使って周波数領域に変換する簡単な方法で作成することができる。孔内ストンリー波の周波数領域検層図における振幅強度分布は岩盤の種類に応じて特定の周波数範囲に分布する。この性質を利用して境界面の位置を簡単に検出できる。
(2)透水性き裂の検出方法:複数の異なる周波数について求めた振幅の深度分布を荷重平均処理することで透水性き裂の検出する方法を提案し,その検出能力を検討した。荷重を最適化すると,荷重平均後の振幅の深度分布には,透水性き裂の位置が下に凸になり,容易に識別可能になる。
(3)帯状構造体の構造評価と透過係数に現れるモードの特定:き裂を横断したストンリー波の透過係数に現れるオーバーシュートとその振動について傾斜き裂モデルや浸透性破砕帯モデルを用いて,その原因となるモードの特定を行った。ストンリー波が帯状構造体に入射すると,孔内流体の一部が帯状構造体に流入し,それが孔内に逆流する。この逆流がオーバーシュートの原因として有力である。逆流の効果は反射波に似た伝搬特性を有しており,オーバーシュートの振動周期は,孔と交わる帯状構造体の厚さに依存することがわかった。
(1)と(2)で得られた手法は,従来の音波検層データに対しても使うことができ,汎用性の高い方法である。(3)は,ストンリー波の透過係数を用いたき裂の開口幅の評価結果が,実際よりも大きく評価される原因のひとつを明らかにしたことになる。逆流効果のモデル化で新たなき裂評価法の開発が期待できる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 周波数領域ストンリー波検層による透水性き裂と構造の推定2007

    • 著者名/発表者名
      齊藤玄敏, 林 一夫
    • 雑誌名

      日本地熱学会平成19年度学術講演会要旨集 1

      ページ: A06

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Fracture permeability and structure from frequency-domain Stoneley wave logs2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki SAITO and Kazuo Hayashi
    • 雑誌名

      Proc. of GRSJ annual meeting 1

      ページ: A06

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] 孔内モードの周波数特性に基づく透水性き裂の計測2006

    • 著者名/発表者名
      齊藤玄敏
    • 雑誌名

      自動計測制御学会東北支部第232研究集会資料 232-12

      ページ: 1-5

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Measurement of a permeable fracture based on frequency response of borehole mode2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki SAITO
    • 雑誌名

      Proc of the 232nd SEIS Tohoku blanch research meeting 232-12

      ページ: 1-5

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [学会発表] 周波数領域ストンリー波検層による透水性き裂と構造の推定2007

    • 著者名/発表者名
      齊藤玄敏, 林 一夫
    • 学会等名
      日本地熱学会平成19年度学術講演会
    • 発表場所
      文部科学省研究交流センター(つくば)
    • 年月日
      2007-11-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Fracture permeability and structure from frequency-domain Stoneley wave logs2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki SAITO and Kazuo Hayashi
    • 学会等名
      GRSJ annual meeting 2007
    • 発表場所
      Tsukuba
    • 年月日
      2007-11-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [学会発表] 孔内モードの周波数特性に基づく透水性き裂の計測2006

    • 著者名/発表者名
      齊藤玄敏
    • 学会等名
      自動計測制御学会東北支部第232研究集会
    • 発表場所
      東北学院大学(仙台)
    • 年月日
      2006-12-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Measurement of a permeable fracture based on frequency response of borehole mode2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki SAITO
    • 学会等名
      The 232nd SEIS Tohoku blanch research meeting
    • 発表場所
      Sendai
    • 年月日
      2006-12-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2010-02-04  

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