| 研究概要 |
1.軸対称系における運動論的輸送方程式の定式化
・まずトカマクにおける新古典輸送現象を記述するために,ジャイロ運動論方程式から出発して,クーロン衝突項の軌道平均を行うことによって位相空間における拡散係数を求め,速度分布関数依存性を含めた形で新古典輸送係数を評価した.
・一方.代表的な乱流輸送モデルについて,乱流電磁揺動との相互作用に起因する空間輸送項を導入し,その速度依存性を仮定して軌道平均を行い,輸送係数を評価した.
2.3次元フォッカープランクコードの拡張
・各磁気面毎の速度分布関数を独立して取り扱う2次元フォッカープランク解析の並列化を発展させ,空間拡散項を含めた3次元フォッカープランク解析の並列化を行った.そして,新古典輸送拡散項および乱流輸送拡散項を導入し,運動論的輸送シミュレーションに着手した.
3.トカマク輸送解析コードTASKとの結合
・拡張された3次元フォッカープランクコードTASK/FPを,統合コードシステムTASKに組み込むためにコード整備を行った.統合データインターフェースの開発ならびに実行制御方式の検討を行い,予備的な統合シミュレーションを行った.
4.非軸対称系における運動論的輸送方程式の定式化
・非軸対称系であるヘリオトロン配位について,新古典輸送現象を記述するために位相空間における実空間拡散項の評価を行った.トロイダル捕捉粒子およびリカル捕捉粒子に対する軌道平均を取り入れたフォッカープランク方程式の定式化を行った.
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