研究課題
基盤研究(C)
本研究は、ダイバータコード間の比較・ベンチマークを目的に進めている。平成18年度は、原子力機構で開発したSOLDOR/NEUT2DコードをJT-60Uトカマクの実験放電のシミュレーションを行った。一方、欧州を中心に開発されているSOLPSコードを導入し、SOLDOR/NEUT2D同様にJT-60U実験放電のシミュレーションを行い、両者の比較・ベンチマークを実施した。1.SOLDOR/NEUT2DコードのJT-60Uトカマクへの適用SOLDOR/NEUT2Dコードを用いてJT-60U実験放電におけるダイバータ排気のシミュレーションを行った。実形状を忠実に取り入れた計算メッシュを作成し、周辺部に流出するパワー及びイオン粒子束、外部供給粒子束及び排気速度の実測値を入力として与え、排気室内の中性粒子圧力及び排気粒子束を求めたところ、実験計測値を良く再現しコードの精度を確認した。さらに、ダイバータ部で発生する粒子束に対する排気粒子束の割合を排気効率として初めて定義した。これを基に、排気速度、外部供給流子束の領域を実際より広げ排気効率の依存性を評価することにより、ダイバータ排気による粒子・熱制御特性を明らかにした。2.SOLPSコードの導入及びSOLDOR/NEUT2Dコードとの比較・ベンチマークSOLPSコードは、研究代表者がドイツ・マックスプランク研究所のD.Coster博士を訪問して協力を要請し、原子力機構側に導入した計算機にインストールされた。動作環境を整え、JT-60Uの幾何形状や磁場構造を取り入れたメッシュを作成し、JT-60Uのシミュレーションを実施した。同様の条件でシミュレーションしたSOLDOR/NEUT2Dコードと比較した結果、ダイバータプラズマの電子温度や密度は概ね合致する結果を得た。他の量でも比較しつつ、物理モデルの違いなどによる効果を明らかにしている。
すべて 2007 2006
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