• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

コニカルミラー光共振器を利用した薄ディスク太陽光励起固体レーザー

研究課題

研究課題/領域番号 18560812
研究機関東海大学

研究代表者

遠藤 雅守  東海大学, 理学部, 准教授 (60317758)

キーワード光共振器 / コニカルミラー / 太陽光励起レーザー / セラミックYAG
研究概要

本研究は,太陽光励起固体レーザーに薄ディスク型媒質と本研究で提案する独立のConical-toroidal反射鏡型光共振器を組み合わせ,簡素で合理的な構造を持ちつつ高効率,高ビーム品質の発振を可能にするシステムを提案,実証し,宇宙における太陽エネルギー利用を推進するものである.本年度は同レーザーに摘したレーザー媒質の候補として挙げられるCr/NdコドープセラミックYAGの特性を評価する研究を行った.セラミックYAGは近年開発された新しいレーザー媒質のためその特性は未知の点が多く,自ら計測する以外に太陽光励起レーザーとしての得失を知る手段はない.計測項目は媒質の蛍光線幅,蛍光半値幅,誘導放出断面積,飽和強度である.この際,Cr濃度0.1%,3%の二つの媒質を用意し,それらを市販のYAG結晶と比較した.三つの媒質のNd濃度は1%で等しく,Crドープの影響のみを抽出して評価した.また,Cr/NdコドープセラミックYAG可視光励起において蛍光寿命が数倍長くなるという報告があり,その点を明らかにするため波長808nmの半導体レーザー励起と疑似太陽光のキセノンランプ励起での違いを比較した.その結果以下のことが明らかになった.半導体レーザー励起においてはNd:Crコドープセラミックの特性はYAG結晶とほとんど変わらないという結果を得た.ただしドープ濃度3%のセラミックは蛍光線幅が0.1nmほど広くなったが,これはコドープされたクロムのデコヒーレンス効果で説明できる.一方,太陽光励起においては,Cr濃度0.1%のYAGセラミックで蛍光寿命が50%長くなったが,Cr濃度3%では予測されるような蛍光寿命の変化は無かった.蛍光線幅は808nm励起全く同じ飽和強度も計測誤差の範囲で808nm励起と一致した.従ってCr/Nd:YAGは単に吸収スペクトルが可視全域に広がるのみでその他の特性はYAG結晶と変わらないことが明らかになり,太陽光励起に適した媒質であること分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Feasibility study of a conical-toroidal mirror resonator for solarpumped thin-disk lasers2007

    • 著者名/発表者名
      Masamori Endo
    • 雑誌名

      Optics Express 15(9)

      ページ: 5482-5493

    • 査読あり
  • [学会発表] 太陽光励起Nd/Cr:YAGセラミックレーザー媒質の基礎研究2008

    • 著者名/発表者名
      田口桂基,小原智,遠藤雅守
    • 学会等名
      第8回レーザー学会東京支部研究会
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      20080300
  • [学会発表] 太陽光励起固体レーザーにおける光-光変換効率の上限に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      小原智,田口桂基,遠藤雅守
    • 学会等名
      第68回応用物理学会講演会講演会
    • 発表場所
      北海道
    • 年月日
      20070900
  • [備考]

    • URL

      http://teamcoil.sp.u-tokai.ac.jp/kenkyu/Resonator/SolarPuped/index.htm

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi