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2007 年度 実績報告書

バクテリオファージゲノムに存在する新奇遺伝子・新機能遺伝子の探索と解析

研究課題

研究課題/領域番号 18570001
研究機関埼玉大学

研究代表者

定家 義人  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40000252)

研究分担者 朝井 計  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70283934)
キーワード枯草菌 / バクテリオファージ / 制限修飾系 / ゲノム解析
研究概要

バクテリオファージは特定の宿主細菌に感染すると,宿主染色体中に溶原化したり,宿主内で複製・増殖し最終的に宿主を溶菌させたりする。溶原化したプロファージ遺伝子はその後変異し,宿主に新たな機能をもたらすこともある。ファージDNA上の遺伝子にコードされた蛋白質の多くは,新奇で機能未知なものがほとんどであり,その中には,新たな機能・構造を有した有用蛋白質が発見されることも充分考えられる。新奇遺伝子の探索・解析を目指して本研究を行った。
枯草菌Marbarg株はSP10ファージの感染に対して耐性であるが,宿主染色体上の2つの部位に変異(nonA・nonB)を生じると,ファージの感染に感受性になる。この現象の解明を端緒として研究を開始した。nonA・nonBのSP10ファージに対する作用機構を解析するために,SP10ファージゲノムの塩基配列決定を行った。ライブラリ作製のため,複数の制限酵素や超音波により染色体を切断した。それらをプラスミドベクターにクローニングし,塩基配列を決定した。決定した配列を整列化し連結させ,いくつかのコンティグを作成した。現在までに72のコンティグが得られ,全長約108kbのうち90%の合計97,547bpを決定した。Staphylococcus phage K ORFとの相同性がしばしば見られた。現在決定完了を目指している。ファージの増殖を阻害している枯草菌のプロファージSPβ内の未同定のnonA変異は,SPβを段階的に欠失した枯草菌株を多数作製し,ファージに対する感受性を調べた結果,複数の機構があることが判明した。少なくとも2種類存在し,一方はyonO遺伝子と未同定遺伝子,もう一方はdNDPの還元酵素のホモログであることを突き止めている。yonO遺伝子産物は機能未知遺伝子だが,遺伝子発現を制御している可能性がある。今後の解析が興味深い。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] バクテリオファージSP10の増殖に関するnonA遺伝子の解析2008

    • 著者名/発表者名
      イーリーメン
    • 学会等名
      第2回日本微生物ゲノム学会大会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-03-07
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] バクテリオファージSP10の増殖に関するnonA遺伝子の解析2007

    • 著者名/発表者名
      イーリーメン
    • 学会等名
      日本遺伝学会第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-19
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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