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2007 年度 研究成果報告書概要

土壌・水界中での光合成細菌の物質循環機能と飢餓適応戦略

研究課題

研究課題/領域番号 18570026
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生態・環境
研究機関首都大学東京

研究代表者

松浦 克美  首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30181689)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
キーワード微生物群集 / 光合成細菌 / 物質循環 / 硫黄循環
研究概要

光合成細菌の物質循環機能を調べるために,特に温泉中(60-70C)に発達している光合成細菌を含む微生物マットの,群集構造と硫黄循環について調べた.長野県中房温泉は,硫化水素や硫酸イオンをふくむ弱アルカリ泉であり,温度に応じて,さまざまな微生物の集合構造がよく発達している.65C付近のマットに硫酸還元菌が生息しているかどうか,光合成細菌の関与した硫黄循環があるかどうかを検討した.硫酸還元の過程においてアデノシンホスホ硫酸(APS)の還元を触媒するAPS還元酵素遺伝子(apsA)の検出と系統解析を行った結果,高温適応型硫酸還元菌の存在が確認された.実験室における採取微生物マットの硫化水素利用・生産活性測定の結果から,好気的硫黄酸化細菌と,光合成細菌が1』化水素の酸化に寄与していることが明らかとなった.上記の微生物マット中では,光,酸素濃度,溶存物質濃度が変化しており,それに応じて各種細菌群が分布していると想定される.その細菌分布の三次元構造を明らかにするために,CARD-FISHという、検出感度の極めて高い蛍光法を用いた手法を適用するための方法を検討し,光合成細菌と物質循環する細菌が近接していることが示唆された.硫黄循環については,さらに海水中の硫黄循環に関する細菌の探索を行った.富栄養化した東京湾の硫黄循環を解明する一環として,アミノ酸利用性の嫌気細菌の分離を行ったところ,新規のチオ硫酸還元菌が得られた・系統解析を行ったところ,新属新種の細菌であると考えられた.グルタミン酸での発酵に,チオ硫酸が電子受容体として促進的に機能すると考えられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Dethiosulfatibacter aminovorans gen.nov.,sp.nov.,a novel thiosulfate-reduciing bacterium isolated from coastal marine sediment via sulfate-reducing enrichment with Casamino acids2007

    • 著者名/発表者名
      Takii, S., S.Hanada, H.Tamaki, Y.Ueno, Y.Sekiguchi, A.Ibe, and K.Matsuura
    • 雑誌名

      Int.J.Syst.Evol.Microbiol 57

      ページ: 2320-2326

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dethiosulfatibacter aminovorans gen. nov., sp. nov., anovel thiosulfate-reducingbacteriumisolatedfrom coastal marine sediment via sulfate-reducing enrichment with Casamino acids.)2007

    • 著者名/発表者名
      Takii, S., S. Hanada, H. Tamaki, Y. Ueno, Y. Sekiguchi, A. Ibe, K. Matsuura
    • 雑誌名

      Mt. J. Syst. Evol. Microbiol 57

      ページ: 2320-2326

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2010-02-04  

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