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2008 年度 実績報告書

ヤドリダニをモデルとしたダニ類の多様性創出機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18570078
研究機関北海道教育大学

研究代表者

高久 元  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (40236203)

キーワードダニ目 / トゲダニ亜目 / ヤドリダニ科 / 多様性 / 分類 / 同胞種 / 種分化 / 系統
研究概要

トゲダニ亜目ヤドリダニ科の種類には, 甲虫やハチ類などに便乗する便乗性の種, 落葉や土壌などに生息する土壌性の種, 海浜の打ち上げ物などに見られる海浜性の種などの存在が知られている。これらヤドリダニ類に関する研究は欧米が中心となっており, 本邦ではほとんど行われておらず, 多数の未記載種, 未記録種を含むものと推測される。本年度は, 1) 訪花性社会性昆虫のマルハナバチに便乗するヤドリダニ類を採集し, 宿主特異性, 地域性を明らかにすること ; 2) 海浜の潮間帯の打ち上げ物内に生息するヤドリダニ類を採集し, ハビタットごとの選好性を明らかにすることを目的に調査を行った。宿主特異性やハビタット特異性は種分化の引き金として重要であり, それらを明らかにすることでダニ類の種分化機構の解明が期待される。また, 3) 甲虫便乗性の種に関して, 便乗ステージである第二若虫期の宿主認識機構に関して調べた。これは, 宿主選好性がどの程度明確に, どのような機構でなされるのかなどの宿主特異性の機構を明らかにするためのものである。それぞれの結果は以下の通りであった。1) 道内9地点で134個体のマルハナバチ類を採集しヤドリダニ類, その他のトゲダニ類を分離し, 現在, ダニ類の同定に着手しているところである ; 2) 道内7地点の潮間帯からヤドリダニ類118個体が採集され, それらは日本初記録種であるParasitus kempersi 1種のみであった。本種は海浜に特異的に見られ, 道内では日本海側, 太平洋側に広く分布していた ; 3) 宿主(モンシデムシ各種)の体表物質を有機溶媒で抽出し, それを用いて選好性を確かめたところ, 明瞭に宿主の種を識別していることがわかり, また, 宿主体表物質の認識には第1脚の先端節(〓節)が重要な役割を果たしている可能性が高いことが示唆された。これらの結果は, 今後さらに詳細に研究を進め, 学会誌等に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Soil gamasid mites : their diversity and availability as bioindicators2008

    • 著者名/発表者名
      高久元
    • 学会等名
      International Symposium on Mites & Whitefly
    • 発表場所
      韓国慶州市
    • 年月日
      2008-10-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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