研究課題/領域番号 |
18570080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
森澤 正昭 山形大学, 理学部, 教授 (40013594)
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研究分担者 |
渡邉 明彦 山形大学, 理学部, 准教授 (30250913)
菱沼 佑 山形大学, 理学部, 講師 (70181097)
吉田 学 山形大学, 理学系研究科, 講師 (60301785)
本村 泰三 山形大学, フィールドセンター, 教授 (30183974)
岩本 晃明 山形大学, 医学部, 教授 (60046117)
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キーワード | 精子運動活性化・走化性 / ヒト卵胞液 / 両生類 / ホヤ類種特異性 / 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) / 質量分析 / 境界動物 / ナメクジウオ |
研究概要 |
1)ヒト精子の精子活性化・走化性機構: ヒト卵胞液中に精子活性化能力がある事を確認したが、精子誘引能力については従来の定説の再検討を要する事を明らかにした.次に卵胞液からHPLC等で精子活性化物質の粗精製に成功した.射出ヒト精液における精嚢腺由来タンパク質semenogelinと前立腺由来の鉛(Zn)のsemenogelin-Zn結合体の精子運動活性化への関与についての研究が進展し、現在学術論文を作成中である. 2)両生類精子運動活性化機構: イモリ精子活性化物質の精製・分子構造の決定、精子活性における細胞内情報伝達の研究を行い、またサンショウウオ、体外受精を行う無尾両生類アフリカツメガエルでも同様の検討を行った。 3)ホヤ類における精子活性化・走化性機構:近縁種間での種特異性: 2種のPhallusia属ホヤ(地中海産Phallusia. mammilata,日本産P.nigra)の精子活性化・走化性物質について、P.Mammilataで、粗精製画分に活性がある事を確認した。更にHPLC法で精製を進め、現在フランスの共同研究者にサンプルを送り活性を検定中である.新たにAscidia属のスジキレボヤ卵にも安定した強い精子活性化走化性物質がある事を見つけ、その粗精製画分に活性がある事を確認し、HPLCによる精製を試み、有効画分を得た.現在、その分子構造について質量分析法等を用いて検討中である.更に壁性ホヤ目についても検討を行った.脊椎動物無脊椎動物の境界にいる最も原始的な脊椎動物ヌタウナギ精子運動機構、最上位の無脊椎動物、頭索類ナメクジウオにおける精子運動及び形態について調べ、その成果を論文として投稿中である.棘皮動物ヒトデの精子運動開始についても研究を開始した. 4)褐藻類における遊走子(精子)活性化・走化性機構: 褐藻類ハネモ遊走子の運動性についての研究を開始した.
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