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2006 年度 実績報告書

ガマズミ属植物における共生器官ダニ室の多様性とその適応的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18570085
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

西田 佐知子  名古屋大学, 博物館, 助手 (10311490)

研究分担者 西田 隆義  京都大学, 農学研究科, 助手 (60208189)
内貴 章世  大阪市立自然史博物館, 学芸課, 学芸員 (30393200)
市岡 孝朗  京都大学, 人間・環境学研究科, 助教授 (40252283)
キーワードダニ室 / domatia / ガマズミ属 / サンゴジュ / 穴型 / 毛束型 / クチクラ
研究概要

本年度は、ガマズミ属植物のダニ室(domatia)の形態的多様性に関する国内調査を行った。また、ダニ室の形態学的および生態学的研究に着手した。
1)ガマズミ属のダニ室多様性の国内調査
ガマズミ属植物のダニ室にどのような形態があるのか、とくに日本の種についてその実態を調査した。調査では、野外における直接観察のほか、京都大学が所蔵する日本産ガマズミ属植物標本を用いた標本観察を行った。その結果、日本産ガマズミ属14種のうち、ダュ室を持つ種が10種あり、そのうちのー種のみが穴型と毛束型の混合タイプで、残りの9種は毛束型を持つことを明らかにした。また、毛東型ダニ室に、毛の形状の違う2つのタイプがあることを明らかにした。このことから、日本産のガマズミ属植物にも、多様なダニ室が形成されていることが確認された。
2)ダニ室多様性の植物形態学的研究
ガマズミ属植物のダニ室および葉の全般的な形態を比較・研究するため、ミクロトーム切片およびクチクラ観察による解剖学的研究を行った。前者については、サンブルの切片作成について試行を進めている段階で、後者については、ダニ室を多数持つことで知られるクスノキ科の葉と比較した。比較の過程で、クスノキ科の新種を発見やクチクラの分類学的有用性の発見などの副産物的研究成果があった。
3)ダニ室の生態的研究
1)で調べた結果、ガマズミ属中で唯一穴型のダニ室を持つ種サンゴジュについて、その野生木と栽培木を沖縄と名古屋で、一月おきに年間を通じで観察し、ダニ室の内外や周囲にある木のダニの種・数を調査した。計約800枚の葉の約5500のダニ室を観察した。その結果、ダニ室には、ダニ室を持たない葉やダニ室の外より有意にダニが存在すること、沖縄と本州ではダニ室内のダニ相が異なり、それぞれの場所で季節によ゜てもダニ相が異なることを明らかにした。この結果は、3月に行われた日本植物分類学会で発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Two new species of Beilschmiedia (Lauraceae) from Borneo2006

    • 著者名/発表者名
      Sachiko Nishida
    • 雑誌名

      Blumea 51

      ページ: 89-94

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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