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2008 年度 実績報告書

ガマズミ属植物における共生器官ダニ室の多様性とその適応的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18570085
研究機関名古屋大学

研究代表者

西田 佐知子  名古屋大学, 博物館, 助教 (10311490)

キーワードダニ室 / ガマズミ属 / domatia / 生態学 / 形態学 / 多様性 / 共生
研究概要

今年度は、ダニ室多様性の実態・歴史・形態の調査を続行した。特に歴史的背景の解明を試みた。また、生態学的調査のまとめを行った。
1)ダニ室多様性の実態把握
ガマズミ属の各種のダニ室について、形態と生育地・生育状態との関連を調査した。主に国内各地の標本を使用し、ダニ室の形態を観察し、採集地などとの相関を調査した。その結果、ダニ室の形態は、生育地環境とはあまり相関がないことがわかった。この結果から、ダニ室の形態は種の歴史的要因により関連していることが推察され、ダニ室多様化の歴史的背景を探る重要性を認識した。
2)ダニ室多様化の歴史的背景の探索
今年度の中心的研究として、ガマズミ属の分子系統樹の構築を目指した。昨年度採集したサンプルおよび標本室より提供を受けたサンプルを用いて、ガマズミ属の分子系統樹の作成を試みた。葉緑体・核ゲノム両方の遺伝子について約50サンプルからDNAを抽出したが、多くの標本サンプルでは抽出ができなかった。まとまった系統樹の作成には生サンプルの追加が不可欠であることが判明し、この研究は来年度に継続することとなった。
3)ダニ室の生態的特徴に関する調査、
連携研究者とその学生の協力を仰ぎ、ダニ室の生態的観察・比較とそのまとめを行った。今年度は主に、京都の二つの異なる植生地でダニ室内のダニの季節変動をダニ室のない植物と比較した。この結果、ダニ室はダニの存在と有意に相関があること、しかし、ダニ室はなくても毛のある植物でも、ダニの存在と相関がみられることなどが判明した。これは、ダニ室が、毛などの比較的簡単な形態から発達していった可能性を示唆する。ダニ室の有無とダニの季節変化などについては、連携研究者の学生を第一発表者として、国際学会で発表を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The rich acarofauna on Viburnum erosum var. punctatum2008

    • 著者名/発表者名
      Sudo, M., S. Nishida, T. Itioka(代表 : Sudo, M.)
    • 学会等名
      2008日韓合同ダニ学会議
    • 発表場所
      韓国慶州市
    • 年月日
      20081009-11

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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