(1)GITR-GITR ligand (GITRL)相互作用検出システムの至適化と応用GITR (glucocorticoid-induced TNF receptor family-related gene)とそのリガンドGITRLはT細胞の活性化制御に重要な膜蛋白質である。プレート固相化GITRLディスプレイ発芽型バキュロウイルス(BV)とGITRディスプレイBVおよび抗GITR抗体を用いたELISA法によるGITRとGITRLの相互作用検出系の至適化を検討し、ノイズの少ない条件を確立した。このシステムで、GITRとGITRLの相互作用が、抗GITRL抗体で特異的にブロックされることを確認し、ブロッキング抗体や化合物のスクリーニング系への応用の道を開いた。 (2)class II MHC・抗原ペプチド複合体ディスプレイウイルスの作成と抗原特異的T細胞との結合の検出卵白アルブミン(OVA)由来のペプチドが共有結合したclass II MHC I-Adβ鎖を発現する組み換えバキュロウイルスを作成した。このウイルスとすでに作成しているclassII田CI-Adα鎖を発現する組み換えバキュロウイルスを昆虫細胞Sf9に共感染させて、培養上清よりBVを回収した。BV上に抗原ペプチドとclass II MHCヘテロダイマーの複合体がディスプレイされていることをclass II MHCに対する特異抗体を用いた肌ISA法で確認した。このBVとバキュロウイルスエンベロープ蛋白gp64に対する抗体を用いて、BVのOVAペプチドー1-Ad特異的なT細胞ハイブリドーマへの結合のフローサイトメーターによる検出を行った。
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