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2006 年度 実績報告書

異なる生物種はヘムオキシゲナーゼをどう使い分けるか-ヘム分解特性の種依存性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18570130
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

右田 たい子  山口大学, 農学部, 教授 (90159161)

研究分担者 吉田 匡  山形大学, 医学部, 教授 (10004673)
右田 耕人  山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (90116757)
キーワードヘムオキシゲナーゼ / 酵素反応機構 / 生物種依存性 / 分子認識 / タンパク質 / 反応制御
研究概要

1.ダイズHO-1の分子特性とヘム代謝機構の解明
(1)大腸菌発現系を構築し、ダイズHO-1タンパクGm HO-1の大量発現系を確立し、高純度タンパクを得た。
(2)Gm HO-1へのヘム結合の化学量論が1対1であることを決定し、分光光度法とEPR法で、ヘム複合体の電子状態を明らかにした。
(3)UV-VIS、ESRの測定から、複合体ヘム鉄の配位数が6であり、高スピン状態であることを明らかにし、またヘムの近位配位子が、ヒスチジンであることを示唆する結果を得た。
(4)近位配位子を決定するため、His-30をグリシンに置換した変異体タンパクを調製し、EPRとヘム分解活性の測定から、His-30が近位配位子であることを明らかにした。
(5)ニトロシルヘムHO-1複合体を作成し、EPRスペクトルを測定してヘム周辺の配位子場が、ラットHOとシアノバクテリアHOとの中間的であることを明らかにした。
(4)ダイズHO-1によるヘム代謝機構にっいて、a.アスコルビン酸あるいはNADPH-フェレドキシン還元酵素-フェレドキシンを電子供与体として、Gm HO-1はヘムを部位特異的に解裂し、α-ビルベルディンだけを生成することを明らかにした。b.反応過程で、一酸化炭素が放出されることを、COと高い親和性をもつミオグロビン変異体H64Lを調製の上、このタンパクの共存下でヘム分解を行い、H64LがCOを捕捉した事実によって確定した。d.Gm HO-1のヘム分解過程をUV-VIS分光法で追跡し、中間体のスペクトルが、既知のHO反応のものとは異なることを見出し、この中間体の帰属を行うため、イミダゾール錯体としてヘモクロームを抽出し、ベルドヘムであることを明らかにした。
以上の結果は、FEBS Journal(2006)273(23)、5384-5399に発表した。
2.ラットおよびシアノバクテリアHO-1による、アスコルビン酸を電子供与体とするヘム分解反応の速度の違いを支配する因子を解明するために、詳細な反応速度解析を行った。また、ヘム近位配位子と相互作用しているタンパク残基を変異させ、反応速度への影響を調べた。
3.ラットHO-1での電子伝達経路を明らかにするために、20の芳香族アミノ酸のロイシン置換体を調製し、変異導入によるヘム複合体の構造への影響とヘム分解反応への影響を検討した。
2および3については、投稿準備中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Spectroscopic characterization of a higher plant herae oxygenase isoform-1 from Glycine max (soybean)-coordination structure of the heme complex and catabolism of heme2006

    • 著者名/発表者名
      Tomohiko Gohya
    • 雑誌名

      The FEBS Journal 273・23

      ページ: 16

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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