研究課題
基盤研究(C)
ネック蛋白質gp13およびgp14両蛋白質の精製法が確立され、高収量で両蛋白質が得られる見通しができた。精製された両蛋白質を超遠心分析によって解析した結果、いずれも水溶液中で単量体として存在することが分かった。さらに、蛋白質濃度、緩衝液のpH、塩濃度を変化させて分子量を測定したが、通常の条件ではいずれも単量体として安定であった。ただし、gp13が若干高濃度で2量体形成が見られる。両蛋白質はネックを構成する蛋白質なので、in vitroでも複合体を形成することが期待される。そこで、次に、両蛋白質を混合し、会合反応を測定したが、通常の条件下、即ち、pH6-9、塩濃度(NaCl)50mM〜0.5Mでは会合は全く見られなかった。そこで、0.2Mから1.OMの硫安存在下で会合が見られるかを調べた結果、硫安存在下ではある特定の大きさの会合体が生じていること、その存在比は硫安濃度0.8Mまで増加することが分かった。この会合体の分画を超遠心分析によって解析し、SDS電気泳動の結果を勘案した結果、複合体はgp13およびgp14の10:5の複合体(gp13)_<10>(gp14)_5であることが明らかになった。この精製標品を産総研三尾氏に依頼して電子顕微鏡観察をネガティブ染色によって行ったところ、大きさのほぼ均一な像を得ることが出来、この複合体が特異的な会合体であることが確認された。現在、両蛋白質単独での結晶化を試みているが、まだ成功していない。
すべて 2007 2006
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