一万気圧という超高圧力下における蛋白質の熱容量を測定するための交流法熱量計を試作した。測定精度を高くするために試料セルとして用いる高圧ステンレス鋼チューブの中央部分を均一に削る方法を確立した。性能を試験をした結果、熱容量の測定精度は±0.06%と当初期待していたほど高精度は出ないことがわかった。そこで、2個の試料セルの差を測定することによって精度の向上が可能な示差交流法を試みた。その結果、熱容量の測定精度を±0.0015%にできることがわかった。この装置を用いて、標準的な蛋白質の圧力変性における熱容量の測定を試みた。
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