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2006 年度 実績報告書

生体分子間相互作用によるアミロイド線維形成反応系の速度論・熱力学解析

研究課題

研究課題/領域番号 18570149
研究種目

基盤研究(C)

研究機関福井大学

研究代表者

長谷川 一浩  福井大学, 医学部, 助手 (60324159)

研究分担者 内木 宏延  福井大学, 医学部, 教授 (10227704)
キーワード生物物理 / 生体分子 / アミロイド線維 / アルツハイマー病 / 透析アミロイド症
研究概要

アミロイドは各種の前駆体蛋白質が重合した異常な線維であり、細胞外に蓄積し各種疾病の原因となる。われわれは、アルツハイマー病βアミロイド(Aβ)やβ2ミクログロブリン(β2-m)アミロイド等について、試験管内アミロイド線維形成反応系を構築し反応機構を解析した結果、線維形成・分解過程においてアミロイド線維・前駆体蛋白質と様々な生体分子・薬剤との分子間相互作用が重要な役割を果たすことを示してきた。この複雑な現象を理解するためには、個々の相互作用を解析した上で、統一的なシステムとして再構築する必要がある。この為に、アミロイド線維形成過程の反応速度論・熱力学的解析を行い、数値モデルを構築することを目標とする。本年度は下記の成果を得た。
(1)β2-mアミロイドの前駆体蛋白質のβ2-mは、天然構造のままでは核を添加しても線維伸長をせず、アミロイド原性の構造に変化させる因子が必要である。この機能を有する生体分子群を探索し、遊離脂肪酸の一部が誘起効果を示すことを見出した。反応機構を反応速度論的に、また、β2-m立体構造変化を円二色性スペクトルにより解析した他、血液中での脂肪酸輸送蛋白質である血清アルブミンが及ぼす影響についても解析した。さらに、生体内でのβ2-mを初めとした生体分子間の相互作用を、より忠実に再現する実験系の開発を進めている。
(2)フラボノイド類によるβアミロイド線維形成阻害機構を詳細に解析した。その結果、重合核形成過程および、線維、特にその伸長断端に対して結合することによる阻害機構が存在する可能性を示した。さらに、生体分子による重合核形成促進効果の探索を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The anti-amyloidogenic effect is exerted against Alzheimer's β-amyloid fibrils in vitro by preferential and reversible binding of flavonoids to the amyloid fibril structure.2006

    • 著者名/発表者名
      Hirahata, M. et al.
    • 雑誌名

      Biochemistry 46(7)

      ページ: 1888-1899

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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