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2007 年度 実績報告書

細胞内1分子計測法を用いた機械刺激受容センサーの作動機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18570151
研究機関名古屋大学

研究代表者

小林 剛  名古屋大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (40402565)

キーワード生体膜 / 受容体 / チャンネル
研究概要

昨年度までに、我々の研究グループが見出したSAKCAチャネル(膜伸展依存性BKチャネル)を材料として研究を進め、細胞接着部位上、あるいは、その近傍で、チャネルの運動性が低下していることを明らかにした。この実験結果は、チャネル単独で膜張力の変化を感知するのではなく、細胞膜裏打ち骨格や骨格関連タンパク質を介して膜伸展を間接的に感知しているという仮説を支持するものであった。今年度は、SAKCA分子のどの部分が細胞膜上での停留に寄与しているか検討した。そのために、STREX部位やその部分を欠損した分子を細胞内に発現し、1分子レベルで運動を解析した。C末側の細胞内ドメインに関してはSTREX部位に、細胞膜への結合活性・細胞接着部位への集積する傾向、が見られた。一方、ポアを構成するチャネルの本体に関してはSTREX配列を欠損した分子(ΔSTREX)の細胞膜上での運動を1分子解析したところ、SAKCAと同様に細胞接着部位において特異的に運動性が低下していることがわかった。従って、SAKCAチャネルの細胞接着部位近傍における停留にはSAKCA配列とそれ以外のドメインの2つの機構が存在すると考えられた。STREX配列によりSAKCA分子の膜伸展刺激感受性が高まる事実や、細胞膜へのターゲッティングの度合いも強まる知見も考慮すると、今後、このSTREX配列の細胞膜への高い親和性や細胞接着部位での停留機構を解明していくことが、SAKCAチャネル、の機能発現の機構解明につながる可能性がある。また、細胞接着部位で停留しているSAKCAチャネルが、膜伸展刺激に対し特異的に反応して開口するかどうか検証する必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Regulation of clathrin dependent endocytosis by diacylglycerol kinase δ -importance of kinase activity and binding to AP2α.2008

    • 著者名/発表者名
      Takumi Kawasaki
    • 雑誌名

      Biochem. J. 409

      ページ: 471-479

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Direct interaction of tyrosinase with Tyrpl to form heterodimeric complexes in vivo.2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Kobayashi
    • 雑誌名

      J. Cell Sci. 120

      ページ: 4261-4268

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] リガンドや流れ刺激により誘導されるP2X4チャネルの細胞膜への移行2008

    • 著者名/発表者名
      小林 剛
    • 学会等名
      第84回日本生理学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080320-22
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 細胞接着部位へ停留する膜伸展依存性BKチャネルの1分子可視化解析2007

    • 著者名/発表者名
      小林 剛
    • 学会等名
      第45回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20071221-23
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 培養細胞の細胞膜上におけるRas-scaffolding protein, SHOC2分子の運動の1分子可視化解析2007

    • 著者名/発表者名
      田中瑞奈
    • 学会等名
      第80回日本生化学会大会・第30回日本分子生物学会年会合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20071211-15
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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