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2006 年度 実績報告書

収量増加効果を有する稲遺伝子Ur1のマッピング、遺伝子内分子構造と変異性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18580007
研究種目

基盤研究(C)

研究機関高知大学

研究代表者

村井 正之  高知大学, 農学部, 助教授 (00166240)

研究分担者 高牟禮 逸朗  北海道大学, 大学院農学研究院, 助手 (90179557)
石川 隆二  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (90202978)
キーワード植物育種学 / 遺伝子 / マッピング / 収量形質 / 自然突然変異 / 同質遺伝子系統
研究概要

同質遺伝子系統を利用することによって,第6染色体に座乗するUr1遺伝子の座乗領域を,分子マーカーの1種であるSSRによって絞り込んだ.台中65号,‘しおかり'およびIR36の3品種とそれらのUr1同質遺伝子系統との間でSSRマーカーの多型を比較した.その結果,‘しおかり'同質遺伝子系統(戻し交雑11回)における未置換領域(遺伝子供与親とマーカー遺伝子型が同じ領域)は,台中65号のUr1同質遺伝子系統によって得られているUr1の未置換領域(推定座乗領域)より狭かった.すなわち,台中65号のUr1同質遺伝子系統(戻し交雑8回)では未置換領域は2.02Mbであり,‘しおかり'のUr1同質遺伝子系統では1.82Mbであった.しかし,IR36のUr1同質遺伝子系統(戻し交雑15回)とIR36の間では多型が検出されなかったので,未置換領域は50kb以下しか残存しておらず、戻し交雑によるIR36による置換が顕著に進んでいた。したがって,その未置換領域の検出のためには,塩基レベルならびに微細なINDELによる解析が必要と考えられる.
高精度マッピングにおいては,台中65号または‘しおかり'の同質遺伝子系統と遺伝子供与親であるN55またはH85とのマーカー解析において多型が得られたSSRマーカーを用いた.これらのマーカーを用いて,台中65号×Ur1台中65号同質遺伝子系統のF_3世代4000個体から得られた劣性(ur1/ur1型)の311個体に対して連鎖分析を行った.その結果,SSRマーカーが挟む28kbの領域にUr1遺伝子座が位置することを明らかにした.この領域には5つの推定される遺伝子が存在している.これらの領域においてCAPS解析を行ったが,さらに詳細なUr1の遺伝子領域への絞込みはできなかった.そのため,現在,塩基配列の分析を進めている.Ur1の遺伝子領域の特定はできていないものの,候補領域において絞り込みを行った.RT-PCRでは,28kbの候補領域内において推定される遺伝子にプライマーを設定した.これまでのところ,MYB遺伝子が穂で転写されていることが確認された.今後,Ur1ホモ型と野生型(ur1/ur1型)との間で転写の詳細な比較を行う予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] The Rc and Rd genes are involved in proanthocyanidin synthesis in rice pericarp.2007

    • 著者名/発表者名
      Furukawa, T., M.Maekawa, T.Oki, I.Suda, S.Iida, H.Shimada, I.Takamure, K.Kadowaki
    • 雑誌名

      The plant journal 49(1)

      ページ: 91-102

  • [雑誌論文] ‘コシヒカリ'に短稈性と早生性を導入した水稲新品種‘ヒカリッコ'.2006

    • 著者名/発表者名
      村井正之, 遠藤雄士
    • 雑誌名

      育種学研究 第8巻4号

      ページ: 183-189

  • [雑誌論文] Transgressive segregation due to linked QTLs for grain characteristics of rice.2006

    • 著者名/発表者名
      Hagiwara, W.E., K.Onishi, I.Takamure, Y.Sano
    • 雑誌名

      Euphytica 150(1-2)

      ページ: 27-35

  • [雑誌論文] Genetic erosion from modern varieties into traditional upland rice cultivars (Oryzasativa L.) in northern Thailand.2006

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa, R., S.Yamanaka, Y.Fukuta, S.Chitrakon, C.Bounphanousay, K.Kanyavong, L-H.Tang, I.Nakamura, T.Sato, Y-I.Sato
    • 雑誌名

      Genetic Resources and Crop Evolution 53

      ページ: 245-252

  • [雑誌論文] Species identification of 6000-years-old beans from Sannai-Maruyama site, Aomori, Japan.2006

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto, S., R.Ishikawa, I.Nakamura, Y-I.Sato, S.Shimamoto
    • 雑誌名

      Journal of Fossil Research 39

      ページ: 1-6

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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