研究概要 |
1.圃場にサトウキビ(品種農林8号,18号),モンスターケーン(95GS-11),ネピアグラスを栽培し,CGR, NAR, SLA, LAI等の成長関数,吸光係数および太陽エネルギー利用効率(EU)を調べ,種間で比較した.その結果,農林8号と95GS-11のEUが高く,CGRの影響が著しかった. 2.本年度購入したカロリーメーターで,部位別,層別の熱量を調べた.さらに,様々な種子の熱量を調べ,リストを作成した.種子の熱量は,ゴマで7259cal/gで最も高く,ついでラッカセイの7089cal/gであった.葉の熱量は,上位葉ほど熱量が高く,茎よりも葉の方が高かった. 3.圃場で栽培したサトウキビ2品種,モンスーケーンおよびネピアグラスを用い,夏期に群落内吸光係数と生産構造図を調べ植え付け後短期間内にどの程度のバイオマス生産能力と光エネルギー利用に差異が生じるか比較した.特に,生産構造図に熱量のデータを加え,熱量の垂直分布を層ごとに明らかにした. 4.裸地,ネピアグラス,サトウキビキャノピー内のCO_2濃度プロファイルの日変化を調べ,バイオマス生産能力および生産構造図,さらには個葉の光合成能力との関係を明らかにした.その結果,群落内部のCO2濃度は,日中低く,夜間に増加し,特に明け方に著しく増大した. 5.生産されたバイオマスを600℃で炭化し,化学的特性,物理的特性,熱量を調べ種間で比較する実験は,現在継続中である.
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