研究課題/領域番号 |
18580027
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
駒井 史訓 佐賀大学, 農学部, 准教授 (10372765)
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研究分担者 |
藤井 義晴 農業環境技術研究所, 生物環境安全部, チームリーダー (10354101)
平舘 俊太郎 農業環境装術研究所, 生物環境安全部, 主任研究官 (60354099)
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キーワード | アスパラガス / 連作障害 / アレロパシー / 雌雄性 / 不定胚 |
研究概要 |
アスパラガスはアレロパシー物質を生合成することが知られ、それが連作障害の一要因となっていることが示唆されている。アスパラガスの連作障害が、前作中に生合成され土壌中へ放出されたアレロバシー物質によるものだとする考えを実験系で再現するためには、現行の生物検定法において検定植物をレタスからアスパラガスに置換する必要がある。本研究では平成18年度中に、無菌的プラントボックス法を開発し、アスパラガスのアスパラガスに対するアレロパシー様活性の検定を行うことを可能にした。そこで本年度は、この手法により生物検牢を行った結果、検定2週間後までにアスパラガス種子の発芽、発根及び根の伸長は阻害されることがなかった。アスパラガスが自身のアレロパシー物質に感受性が低いのか、非感受性であるのか、一定濃度までの蓄積を要するような閾値があるのかなど、検討すべき余地が残された。一方、検定植物にレタス種子を用いた場合はアレロパシー活性が認められたことから、阻害的に作用する何らかの物質がゲル中に放出されているものと思われた。今後は、その存在が推察される物質が、既知の中間代謝作業などであることも考慮しながち単離・同定を行う必要がある。また、生物検定中の光質を変化させるとアレロパシー活性の程度にも変化がみられたことから、被検定植物に照射する単色光のPPFD値を操作して、よりアレロパシー活性が強度に発現することが認められれば、照射後に得られるゲル・溶媒からアレロパシー物質を再現性良く、かつ、効率的に抽出できることが期待された。
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