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2007 年度 実績報告書

植物病害を抑制する土着の機能微生物集団(ギルド)の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18580040
研究機関千葉大学

研究代表者

宍戸 雅宏  千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (80302537)

キーワード土壌微生物 / 植物病理学 / 機能微生物群(ギルド) / ホモプシス根腐病 / 黒点根腐病 / 紫紋羽病 / 白紋羽病 / 生物的防除
研究概要

前年度の研究結果に基づき,ウリ類急性萎凋症(黒点根腐病またはホモプシス根腐病)の発病に関わる機能微生物集団(ギルド)の構成要員と役割の調査を進展させた。ホモプシス根腐病については,千葉県旭市近郊の温室メロン生産地域における発病抑止圃場からホモプシス根腐病菌の生育を抑制する菌群を探索し,単独で抑制作用を示す菌株と複数で抑制作用を示す菌株,合計8菌株(細菌)を選抜した。また,これらの細菌の16SrDNA領域を基に種名を推定し,Burkholderiacepacia等のバイオコントロールエージェント(BCA)として知られている菌の他,これまでBCAとしては未報告のMitsuaria属菌等が見つかった。また,黒点根腐病については,昨年に引き続き本菌の胞子発芽を促進する菌群についての調査を進めた。黒点根腐病が発生している千葉県銚子市近郊のメロン生産地域における土壌から人工培地上で本菌の発芽を誘導する細菌10菌株を分離し,16SrDNA領域を基に種名を推定したところ,昨年発見されたShinorhizobium属菌とMicrobacteritmi属菌の他にAgrobacterium属菌やStenotrophomonas属菌等が新たに見つかった。さらに,ホモプシス根腐病菌及び黒点根腐病菌の菌量とウリ類急性萎凋症発生の関係を明らかにするために,これら2病原菌を定量的に検出できるreal-timePCR用プライマーを構築した。
一方,千葉大学環境健康フィールド科学センターにおけるリンゴ園(沼田市)及びナシ園(柏市)で紋羽病が発生していること,及び紋羽病は多数の果樹産地で被害が報告されていることから,新たに白紋羽病及び紫紋羽病を本研究のモデル病害に加え,その発生抑制に関わる微生物集団(ギルド)の調査を進めた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 千葉県に発生するウリ科野菜急性萎凋症の早期診断法の開発2007

    • 著者名/発表者名
      宍戸 雅宏・竹内 妙子・牛尾 進吾・久保 周子・鈴木 純也・津久井 理恵・国友 映理子
    • 雑誌名

      食と緑の科学 61

      ページ: 55-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 土壌還元消毒効果を示すClostztridium sp.の検出と還元土壌から発生する気体のトマト萎凋病菌および青枯病菌の抑制効果2007

    • 著者名/発表者名
      門馬 法明・宇佐見 俊行・宍戸 雅宏
    • 雑誌名

      土と微生物 61

      ページ: 3-9

    • 査読あり
  • [学会発表] メロン黒点根腐病菌の子のう胞子発芽を促進する土壌細菌2008

    • 著者名/発表者名
      中野 麻美・宇佐見 俊行・宍戸 雅宏
    • 学会等名
      日本植物病理学会大会
    • 発表場所
      宇都 宮大学
    • 年月日
      2008-03-30
  • [学会発表] 最近の土壌病害研究の動向と展望2008

    • 著者名/発表者名
      宍戸 雅宏
    • 学会等名
      近畿中国四国農業試験研究推進会議(招待)
    • 発表場所
      近中四農業試験研究センター
    • 年月日
      2008-01-24
  • [学会発表] 幼苗検定PCR法によるウリ類ホモプシス根腐病菌汚染土壌の診断2007

    • 著者名/発表者名
      宍戸 雅宏・国友 映理子・牛尾 進吾・久保 周子・竹内 妙子
    • 学会等名
      日本土壌微生物学会大会
    • 発表場所
      東葛テクノプラザ(柏市)
    • 年月日
      2007-06-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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