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2006 年度 実績報告書

昆虫の成長におけるRasタンパク質の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 18580057
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

塩月 孝博  独立行政法人農業生物資源研究所, 動物科学研究領域制御剤標的遺伝子研究ユニット, 主任研究員 (80355734)

キーワードRssタンパク質 / カイコ / 分子クローニング / 遺伝子発現解析 / 昆虫成長
研究概要

始めはがん遺伝子産物として報告されたRasタンパク質は、一般細胞の分化や増殖に関わることが分かってきた。昆虫ではショウジョウバエで近年、脱皮ホルモン活性制御への関与から、体サイズの調節にも係わっていることが示唆された。そこで、器官ごとに分析が可能な大型昆虫のカイコを用いて遺伝子の解析を行った。
哺乳動物ではH-,K-,N-Rasの三種が知られており、ショウジョウバエにおいても1,2,3の3つの遺伝子が存在する。そこで、それらの配列を元に縮重プライマを設計し、カイコcDNAライブラリからRasタンパク質をコードするcDNA断片を得、RACE法により全長をコードするcDNA3種を得た。予想されるアミノ酸配列から、カイコの1,2,3中の相同性よりも、カイコとショウジョウバエの1,2,3のそれぞれの間の相同性の方が高かった。しかし昆虫の1,2,3型と哺乳動物のN-,K-,N-間の相同性は低く、系統樹を作成した場合、昆虫Rasのグループと哺乳動物のRasのグループは別のクラスターであることが分かった。
成長におけるmRNA発現変動はRas1とRas3で認められ、胚期前半と幼虫期では血中エクダイソン濃度の高い各幼虫脱皮の前で高く、幼虫期よりも胚期の方で発現量が高かった。4齢後期と5齢中期の発現量を主要器官別に比較したところ、アラタ体、脳、マルピーギ管、精巣で終齢中期の方が高く、脂肪体は逆であった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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