• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ゴルジ体サブコンパートメント精製法を用いたペリフェラル膜蛋白質の局在化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18580068
研究機関東京大学

研究代表者

野田 陽一  東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (90282699)

キーワードゴルジ体 / 小胞輸送 / 出芽酵母
研究概要

我々の研究室で開発したゴルジ体のearly, lateのサブコンパートメントを免疫学的に分離して精製する方法が,ペリフェラル膜蛋白質の局在,機能解析に用いることができるか評価するための実験を一年目に引き続き行った.ARFのGDP/GTP Exchange Factor(GEF)として機能するGea1,Gea2に関してゴルジ体のサブコンパートメント精製法によりその局在を決定したところ,early Golgiに多く存在し,過去の報告から機能すると推定されていた場所と一致することがわかり,サブコンパートメント精製法がペリフェラル膜蛋白質の局在決定,網羅的な同定に有効であることが明らかとなった.またRabファミリー蛋白質であるYpt1,Ypt31のGEFで複数のサブユニットからなるTRAPPに関して同じ実験を行ったところ,late Golgiに多く存在するという新規の知見を得た.しかしながら,解析を行ったペリフェラル膜蛋白質の多くは,たとえ固定細胞を蛍光顕微鏡観すると強いゴルジ体のドットして観察されるものであっても,細胞を破砕するとゴルジ体膜から遊離してしまい,本研究の免疫学的精製法によりゴルジ体膜各サブコンパートメント画分に回収される蛋白量が非常に少なくなってしまうという現象に遭遇した.ゴルジ体膜に存在するペリフェラル膜蛋白質の網羅的な同定を行うためこれを改善する必要があると考えた.各種の条件検討を行ったところ,細胞の破砕法をlyticaseによる細胞壁を酵素消化する方法から,ガラスビーズによる物理的な破砕法に変更することによりゴルジ体膜画分への収量が劇的に増加することを見いだした.本研究により,ペリフェラル膜蛋白質のゴルジ体サブコンパートメント特異的な局在化の分子機構の詳細な解析と,質量分析計を用いたゴルジ体ペリフェラル膜蛋白質の網羅的な同定のための基盤を確立することに成功した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] KEG1/YFRO42w encodes a novel Kre6-binding ER membrane protein responsible for beta-1,6-glucan synthesis in Saccharomyces cerevisiae2007

    • 著者名/発表者名
      Kousuke Nakamata, Tomokazu Kurita, M. Shah Alam Bhuiyan, Keisuke Sato, Yoichi Noda, and Koji Yoda
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 282

      ページ: 34315-34324

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pga1 is an essential component of Glycosylphosphatidylinositol-mannosyltransferase II of Saccharomyces cerevisiae.2007

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Sato, Yoichi Noda, and Koji Yoda
    • 雑誌名

      Molecular Biology of the Cell 18

      ページ: 3472-3485

    • 査読あり
  • [学会発表] Pga1 is an essential component of Glycosylphosphatidylinositol-mannosyltransferase II of Saccharomyces cerevisiae.2007

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Sato, Yoichi Noda, and Koji Yoda
    • 学会等名
      XXIIIrd International Conference on Yeast Genetics and Molecular Biology
    • 発表場所
      メルボルン
    • 年月日
      2007-07-02

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi