研究課題/領域番号 |
18580096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
大西 素子 中部大学, 応用生物学部, 助教授 (00312653)
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研究分担者 |
永井 和夫 中部大学, 応用生物学部, 教授 (00011974)
禹 済泰 中部大学, 応用生物学部, 教授 (20272693)
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キーワード | プロテインホスファターゼ2C / 破骨細胞 / 破骨細胞分化因子 / RANKL |
研究概要 |
申請者らは、破骨細胞分化因子であるRANKLの受容体RANKを安定的に発現する293-RANK細胞を樹立し、検討を行ってきた。その結果、これまでにRANKLを加えることによって誘導されるp38およびNF-κBの活性化が、PP2Cβおよびεを発現することによって抑制されることを明らかにした。本年度はこれらの成果に基づいて検討を行った結果、以下のことを明らかにすることができた。 1 まず、p38と同様RANKLによって活性化されるMAPキナーゼに対するPP2Cβとεの作用を検討したところ、PP2CβおよびεはJNKの活性化を抑制するものの、ERKの活性化には影響を与えないことが明らかとなった。 2 また、PP2Cがp38上流のMKK6の活性化も抑制することから、その上流でMKK6を活性化するMKKKであるTAK1に対する影響を検討した結果、PP2Cεとβの発現によってTAK1の活性化が抑制されることがわかった。 3 さらにPP2CβのsiRNAを導入し、内因性のPP2Cβの発現を抑制したところ、RANKLを加えることによって上昇したp38の活性は、1時間以上経過した後コントロールの細胞と比べ、2倍以上高く、PP2CβがRANKLによって活性化されたp38をdown regulationする機能を持つことが示唆された。 以上の成果は、平成18年6月の20th IUBMB International Congress of Biochemistry and Molecular Biologyおよび平成19年3月の日本農芸化学会2007年度大会にて報告した。
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