研究課題/領域番号 |
18580097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
満生 慎二 九州産業大学, 工学部, 准教授 (70320140)
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研究分担者 |
境 正志 九州産業大学, 工学部, 教授 (70069516)
岡 達三 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50116795)
後藤 正利 九州大学, 農学研究科, 助教 (90274521)
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キーワード | 異常プリオン / プロテアーゼ |
研究概要 |
本研究は、放線菌の産生する異常プリオン分解酵素(NAPase、E77)の機能解明および食の安全への適応について研究を行い、以下の4つの結果を得た。 1.異常プリオン分解酵素(NAPase)の発現系の検討を行った結果、mature領域を用いた発現系では不活性型の酵素の発現は認められたものの、in vitroリフォールディングを行っても活性型への変換は出来なかった。今後は、異常プリオン分解酵素のpro領域とのシス・トランス発現による活性型酵素の取得検討を行い、解明の解明と改変を行う予定である。 2.異常プリオン分解酵素(NAPase)のX線構造解析を行い、共同研究者とともに立体構造を明らかにした。 3.新規異常プリオン分解酵素のスクリーニングを行い、新たに土壌より分離したBacillus属細菌2株の産生する中性プロテアーゼに異常プリオンモデルタンパク質である過塩素酸可溶性タンパク質(PSP)の分解能を認めた。今後は、それらの酵素の精製および異常プリオン分解能の解析を行う予定である。 4.異常プリオン分解酵素の食の安全への適応検討を行い、異常プリオン酵素は羊腸のケージング混入異常プリオンを速やかに分解するが、長時間の反応によりケージングを劣化させることが明らかになった。新規かつ安全な異常プリオン分解酵素阻害剤のスクリーニングを行った結果、2種の植物抽出液に新規阻害剤存在の可能性を認めた。今後はこれら阻害剤の精製を行い、特性および構造解析を行う予定である。
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