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2006 年度 実績報告書

次世代リモートセンシングデータによる森林資源の自動分類手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18580141
研究種目

基盤研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

加藤 正人  信州大学, 農学部, 教授 (40345757)

キーワード森林資源 / リモートセンシング / 林学 / モニタリング
研究概要

本研究の目的は、人工衛星や航空機センサデータから、森林資源の自動分類技術を開発することである。
18年度は、観測波長帯(バンド)が衛星と同様の4バンド(RGB、IR)を持つ高解像度センサから、信州大学演習林のヒノキ、スギ、アカマツ、カラマツの針葉樹人工林とミズナラ、ホホノキ、クリを主とする広葉樹林を対象に、以下の樹種分類技術の開発を行った。
1)立木本数の自動抽出では、樹冠の頂点は太陽光の影響を受けて明るくなるので、局所最大値フィルタリング手法を用いて樹冠頂点を抽出した。この手法は、樹冠の大きさとフィルタリングの大きさが等しい場合、精度が高くなった。これによって、画像に写る上層木の樹冠であれば、本数を自動カウントできる。
2)次に、森林内の個々の樹冠の周囲は太陽光が到達しずらいことから、暗くなる。この原理を用いて樹冠周囲を抽出するValley Following法によって、単木の樹冠抽出を自動で行った。今までの面的な解析から固体識別が可能になった。
3)単木の樹冠画像から、樹種ごとの反射特性を利用して最尤法により樹種区分を行い、樹冠区分図を作成した。森林内を単木レベルで樹種別の樹冠配置が分かることから、樹冠の大きさや混み具合から、間伐木の選定が可能である。また放置された人工林に侵入生育する広葉樹も分かることから、人工林の管理や生育状況を把握できる。
4)本手法を、2006年に打ち上げられた国産衛星ALOS(だいち)を用いて、信州大学構内演習林のユリノキ並木の樹冠抽出を試みた。樹冠が大きい樹木は区分することができた。
5)これら研究成果を、研究室の大学院に指導すると共に、「改訂森林リモートセンシング-基礎から応用まで-:加藤正人編著」にまとめ、大学の講義や森林技術者向けの標準テキストとして出版した。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (9件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 木曽駒ケ岳におけるデジタル航空写真画像を用いた高山植物の画像解析2007

    • 著者名/発表者名
      徳田桃子, 加藤 正人
    • 雑誌名

      信州大学農学部AFC報告 5号

      ページ: 43-49

  • [雑誌論文] 日本の森林リモートセンシングはどう進むべきか2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 正人
    • 雑誌名

      森林技術 No.781

      ページ: 2-6

  • [雑誌論文] 季節変化による高木10種の樹葉の分光反射特性2006

    • 著者名/発表者名
      高橋清美, 加藤正人(2006)
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 159-160

  • [雑誌論文] SPOT衛星を利用した木曽谷ヒノキ林の経年変化2006

    • 著者名/発表者名
      小川崇, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 161-162

  • [雑誌論文] 木曽駒ケ岳の植生把握におけるリモートセンシング技術の活用について2006

    • 著者名/発表者名
      徳田桃子, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 163-164

  • [雑誌論文] 信州大学構内演習林禁伐区と景観木の固体データベース作成2006

    • 著者名/発表者名
      伊東宏樹, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 131-134

  • [雑誌論文] 森林認証(FSC)取得後の質的変化-山梨県有林と長野県・大岡県有林との事例比較-2006

    • 著者名/発表者名
      向山由美子, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 135-136

  • [雑誌論文] 森林浴における光環境の快適性についての研究2006

    • 著者名/発表者名
      藤澤翠, 高山範理, 香川隆英, 小山泰弘, 井川原弘一, 綛谷珠美, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 137-140

  • [雑誌論文] 放牧の更新作業効果に関する研究-木島平村カヤノ平混牧林を事例として-2006

    • 著者名/発表者名
      大地純平, 加藤正人
    • 雑誌名

      中部森林研究 54

      ページ: 141-142

  • [図書] 改訂 森林リモートセンシング-基礎から応用まで-2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 正人編著
    • 総ページ数
      358
    • 出版者
      J-FIC
  • [図書] 森林フィールドサイエンス2006

    • 著者名/発表者名
      加藤 正人, 小川滋他38名との共著
    • 総ページ数
      44-49
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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