昨年度に引き続き、糞によるシカによる利用密度の検証のための自動撮影による評価を試みた。実際の農地での観察は、被害者意識を考慮すると困難であるため、京都大学の研究林を利用した。また、京都府南丹市日吉町を対象に、森林簿から得られるデータを基に、シカが利用できる食物可能量を推定し、それをデジタル林班図を用いて表示した。また、5年生までの幼齢造林地における被害調査を行い、被害と被害を受けた幼齢造林地の周囲の食物環境との関連についてGISを用いて解析した。その結果、餌環境によって枝葉摂食被害を説明することはできなかった。樹皮剥皮被害のみ周囲200mの食物量と樹種(ヒノキ)が説明変数として採択された。
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