• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

野生獣肉の栄養成分および品質に影響を及ぼす要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18580157
研究機関大阪府立食とみどりの総合技術センター

研究代表者

石塚 譲  大阪府環境農林水産総合研究所(環境研究部、食の安全研究部及び水産研究部), 環境研究部, 主任研究員 (00333435)

研究分担者 因野 要一  大阪府環境農林水産総合研究所(環境研究部、食の安全研究部及び水産研究部), 環境研究部, 主任研究員 (60333407)
西岡 輝美  大阪府環境農林水産総合研究所(環境研究部、食の安全研究部及び水産研究部), 食の安全研究部, 研究員 (80342997)
出雲 章久  大阪府環境農林水産総合研究所(環境研究部、食の安全研究部及び水産研究部), 環境研究部, 主任研究員 (40192489)
キーワード野生シカ / 野生イノシシ / 野生獣肉
研究概要

野生イノシシ肉利用を拡大するための知見として、ロース肉の一般成分、α-トコフェロールおよび色調、モモ肉のα-トコフェロール、皮下脂肪の厚さおよび脂肪酸組成について捕獲時期と性別での影響を調査した。ロース肉において水分含量と粗脂肪含量は11月から2月(狩猟期)に高く(P<0.05),粗タンパク質含量は3月から10月(非狩猟期)に高かった(P<0.01)。また、粗脂肪含量はいずれの時期、性でも1%以下で家畜肉と比較して低いものであった。α-トコフェロール含量は非狩猟期(P<0.01)ならびに雄(P<0.05)で高かった。イノシシ肉色調は光ファイバによる分光での調査では暗赤色〜濃赤色となった。表面色調は切断24時間後で酸化の影響が認められた。皮下脂肪厚は狩猟期で厚かった(P<0.01)。皮下脂肪の飽和脂肪酸割合は非狩猟期で高く(P<0.05)、オレイン酸割合および一価不飽和脂肪酸割合(オレイン酸を含む)は狩猟期で高かった(P<0.01)。肉におけるこれらの成分の違いは餌や生息環境に起因するものと考えられた。一方、狩猟や有害鳥獣捕獲で捕獲された野生鳥獣肉の料理店側における利用状況を把握するために、web上で検索・選出した料理店に対してアンケート調査を実施した。利用野生鳥獣肉は、輸入鴨や国産鹿が中心で、料理店側の美味しさを伝えたい対象ともなっていた。また、客のジビエ料理に対する反応は「満足」と考える店が多かった。一方で、利用に当たり「品質」、「安全性」に対する不安、野生獣肉の高価格による使用しにくさがあることも認められた。今後の野生鳥獣肉の利用拡大に向けてはこれらの点を考慮,改善する方向の検討が必要であることが判った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 野生イノシシの胸最長筋および皮下脂肪の品質に及ぼす捕獲時期と性の影響2009

    • 著者名/発表者名
      石塚譲、因野要一、西岡輝美、上脇昭範、入江正和
    • 雑誌名

      日本畜産学会報 80(掲載確定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大阪府能勢町におけるニホンジカ(Cervus nippon)の食性2009

    • 著者名/発表者名
      庄澄子
    • 雑誌名

      近畿大学卒業論文

      ページ: 1-15

  • [雑誌論文] 野生シカ肉の栄養成分および肉質の保存性2009

    • 著者名/発表者名
      高倉将士
    • 雑誌名

      近畿大学卒業論文

      ページ: 1-9

  • [雑誌論文] 野生イノシシ脂肪の臭気成分と脂肪酸組成の解明2009

    • 著者名/発表者名
      西田祐子
    • 雑誌名

      近畿大学卒業論文

      ページ: 1-12

  • [雑誌論文] Web 検索で選出した関西所在の西洋料理店における野生鳥獣肉利用に関する調査2008

    • 著者名/発表者名
      石塚譲、山田英嗣、西岡輝美、川井裕史、神山善寛
    • 雑誌名

      近畿中国四国農業研究 13

      ページ: 38-42

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi