研究課題/領域番号 |
18580177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
廣野 育生 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助教授 (00270926)
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研究分担者 |
青木 宙 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (00051805)
近藤 秀裕 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助手 (20314635)
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キーワード | クルマエビ / 自然免疫 / RNA干渉 / 発現制御 / ノックダウン / 血球凝集 / 生体防御 |
研究概要 |
1 二本鎖RNAを用いたRNA干渉を利用した生体防御関連遺伝子ノックダウンによる機能解析 遺伝子ノックダウンの標的遺伝子として細菌等の異物が生体内に侵入した際に、その異物を包囲し凝集するClottingタンパク質(CP)およびCPを活性化するトランスグルタミナーゼ(TGase)とした。陰性コントロールとして、クルマエビゲノム中に存在しないオワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)のdsRNAを作製した。クルマエビ(体重3〜6グラム)に、まず、遺伝子発現ノックダウンに必要なdsRNA量を決定するために10μg、1μgおよび0.1μgのdsRNAを各試験区3尾のクルマエビの体液中に接種した。接種後、1日および1週間後にクルマエビの血球細胞、鰓、筋肉、リンパ様器官および肝膵臓からmRNAを抽出精製し、RT-PCRにより、遺伝子ノックダウンの有無を確認した。本実験により遺伝子ノックダウンに必要なdsRNAは1μgであった。 次いで、CPは血液凝集に関与することから、dsRNA接種クルマエビにおける採血後の血液凝集の有無について確認した。TGaseはCPの活性化に重要であることが知られていることから、TGaseをノックダウンした場合に、血液凝集に影響が見られるかどうかについても、血液凝集を指標に確認した。両遺伝子ともに、ノックダウンすることにより血液凝集が抑制された。 2 遺伝子ノックダウンによる微生物感染に対する感受性変化の検討 CPのクルマエビにおける生体防御システムにおける必要性を確認した。実験には先と同サイズのクルマエビを用い、各試験区20尾を用いた。クルマエビにCPあるいはGFPのdsRNAを接種し、一定期間後にクルマエビの病原細菌であるVibro penaeicidaの感染実験を行ったところ、クルマエビの本菌に対する感受性が高まった。
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