研究課題/領域番号 |
18580186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
征矢野 清 長崎大学, 環東シナ海海洋環境資源研究センター, 助教授 (80260735)
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研究分担者 |
中村 將 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (10101734)
長江 真樹 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (00315227)
玄 浩一郎 (独)水産総合研究センター養殖研究所, 主任研究員 (80372051)
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キーワード | 成熟 / 月周産卵 / カンモンハタ / 生殖腺刺激ホルモン / バイオテレメトリー |
研究概要 |
カンモンハタの性成熟および産卵は、月周と同調して起こる。しかし、月周期と関連した生殖腺発達のメカニズムは不明である。また、満月大潮後に起こる産卵場への移動と、それに伴う生理変化も明らかにされていない。そこで、生殖腺刺激ホルモンの作用を中心に、月周期と同調した本種の成熟・産卵メカニズムを解明することを目的として、本研究は計画された。 1)バイオテレメトリー法により満月大潮前後の産卵関連行動を沖縄県瀬底島と西表島のフィールドを用いて明らかにする。 2)月周期と同調した産卵関連行動と生殖腺発達の変化を、生殖腺刺激ホルモン(FSHβとLHβ)遺伝子の発現、性ステロイド代謝酵素の発現、及び生殖細胞の形態変化により明らかにする。 3)飼育実験により月光感受と生殖腺発達との関連を明らかにする。 平成18年度には以下の成果を得た。 1)西表の個体も、瀬底のそれと同様に月周産卵をすることが確認されたが、成熟サイズ・性転換時期・産卵回数が瀬底の個体と異なることがわかった。また、産卵場への移動に伴う行動にも大きな違いが認められた。これは、両地区における個体群密度・生息産卵場所の物理的・生物学的環境の違いによると思われる。 2)生殖腺刺激ホルモン遺伝子(FSHβとLHβ)の発現を測定するリアルタイムPCR法を確立し、脳下垂体における両遺伝子の測定が可能となった。 3)飼育環境下の個体を用いて月周期と同調した卵成熟の過程を観察し、成熟のタイミングと最終成熟誘起ステロイド合成との関連を調べた。現在、ホルモンの測定および解析中である。
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