研究課題/領域番号 |
18580211
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
仙北谷 康 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (50243382)
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研究分担者 |
金山 紀久 帯広畜産大学, 大学院・畜産科学研究科, 教授 (00214445)
耕野 拓一 帯広畜産大学, 大学院・畜産科学研究科, 准教授 (20281876)
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キーワード | フードシステム / 自己組織化過程 / 移行経済 / 農産物流通 / ゲーム理論 / ナッシュ均衡 |
研究概要 |
フードシステムでは各経済主体の活動が相互に作用しつつ様々な活動を繰り広げており、安定的なフードシステムは各経済主体の戦略がゲーム論におけるナッシュ均衡となっていると理解することができる。しかしフードシステムを取り巻く与件の変化によってシステムは揺らぎを繰り返し、新たなナッシュ均衡へと再編されてゆく。その過程はフードシステムの自己組織化過程と呼ぶことができる。 中・東欧の旧社会主義移行経済諸国のフードシステムは、民主化以前の計画経済から以後の市場経済へとその与件が大きく変化し、フードシステムも新たな組織化を余儀なくされた。そこは各国における農業の生産構造、土地所有構造、就業構造、消費構造などに規定された多様性な展開が見られる。 社会主義体制下においても小規模土地所有・利用が認められていたポーランドでは、民主化以降農業生産の規模拡大が進まず、国内の経済発展に伴って西欧から進出してきた大手スーパーチェーンに対応できていない。しかし近年ごく少数の農家が土地を集積し、スーパーの物流センターに農産物を出荷する事例が見られるようになった。 他方、ルーマニアにおいては、民主化以降にブカレストに青果物を供給するシステムを近代化させるため、周辺の青果物集積所および市内に卸売市場PGBを政府が整備した。しかし市内の量販店および小売店は卸売を必要とする段階になく、また逆に市場は西欧から進出してきたスーパーマーケットチェーンに対応できる規模ではない。しかし市内には国内スーパーマーケットチェーンに対応する物流拠点が市内に民間資本によって設立され、ルーマニア国内のハブとなっている。ルーマニア国内の食品流通は、前近代的小規模流通と近代的大規模流通が併存しており、今後の展開に注視する必要がある。
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