研究課題/領域番号 |
18580229
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
川村 保 宮城大学, 食産業学部, 教授 (20177736)
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研究分担者 |
清野 誠喜 宮城大学, 食産業学部, 准教授 (90225095)
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キーワード | 食品 / パッケージデザイン / パッケージ情報 / パッケージ属性 / 購買行動 / 食品マーケティング / メニューボード |
研究概要 |
消費者の食品購買行動を考える上で、食品そのものの機能や属性が重要であることは勿論であるが、現代の消費社会においては、商品と消費者のインターフェースとなっているパッケージの持つ意味は大きな物がある。本研究は、パッケージのデザインやパッケージに印刷されている情報などが消費者の食品購買行動にどのような影響を与えているか、また、食品マーケティングにおいてパッケージのデザインや属性がどのような役割を果たしているかを検討するものである。 今年度は、まず、加工食品のパッケージ属性が消費者の購買行動に及ぼす影響について検討した。食品の対象としては菓子類を取り上げた。菓子類は類似した商品が各社から出されており寡占競争的な市場であるが、製品の差別化を意図して、パッケージデザインにおいても会社ごとに、またブランドごとに工夫がなされていることが示された。差別化の手段として、色遣い、活字の字体(ロゴの書き方)、キャラクターの使用、キャッチフレーズの使い方、などのパッケージの属性が用いられていることが示された。また、定番商品と季節限定などの企画商品とでは、色遣いに明瞭な違いがあるなど、企業がマーケティング戦略上、パッケージ属性を用いていることも示された。 また、パッケージと同様に消費者と食品の間のインターフェースとなっている飲食店のメニューボードについても分析を行った。アイカメラ等を用いてメニューボードの属性と消費者の購買行動の関係を分析したところ、メニューボードのデザインが消費者の購買行動に影響を及ぼしていることが明らかになり、そのことを踏まえてメニューボードを改良したところ、売上額が増加するなどの効果があることが示された。
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