研究概要 |
本年度は,1)樹木列のリアルタイムセンシング法の開発と適用性の検討,2)移動用ロボットの操行制御法の開発,3)移動用ロボットのハードウエアとソフトウエアの融合について研究を行った。 1)については,主としてレーザスキャナによる樹木列のセンシング方法の開発を行った。この結果,塩化ビニル製の擬似樹木列をアスファルト路面上に設置し,クローラ型の台車の車線変更実験を実施した結果,ほぼ満足できる制御結果を得た。なお,台車の制御はファジイ理論を利用し,前方注視点の目標軌道からの横偏差と姿勢角偏差を入力とし,操舵角を出力とするような制御系を構築した。 また,複数の樹木列が存在する場合の周回試験を行い,枕地での旋回方法を検討した。本年度は,単純に一定時間前進し,次に旋回角速度を一定としながら旋回を続け,一定時間後に再び樹木列をセンシングしながら走行することとし,操舵角を25度に設定した場合に最も良い結果を得た。欠株の存在する場合における制御法については,次列の樹木列をセンシングすることで対応し,一定の成果を得たが,欠株のパターンが沢山あるために,次年度は更にロバストな方法について検討を加えることとする。また,実際の圃場での走行について問題点とその対策を検討することにする。 画像処理による樹木列のセンシングについては,キャリブレーション法について検討を加えているが,比較的難しく,処理法について更に検討を加えることとする。出来れば画像処理による制御法についても実装できるよう努力する。
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