研究課題/領域番号 |
18580257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高倉 直 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 名誉教授 (50011929)
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研究分担者 |
蔵田 憲次 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (90161736)
仁科 弘重 愛媛大学, 農学部, 教授 (70134509)
高山 宏太郎 愛媛大学, 農学部, 助手 (40380266)
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キーワード | エネルギー収支 / Penman-Monteith式 |
研究概要 |
まず、エネルギー収支に基づく測定法を確認し、必要な要素を測定できる測器を設計し、必要なセンサーを購入し測器2セットを製作した。センサーのなかで、短波と長波放射用のセンサーは検定する必要があり、愛媛大学農学部にて検定を行った。 測定は愛媛大学農学部とアリゾナ大学生物環境調節センターにおいて行った。前者は屋外での測定であり、後者は代表者がアリゾナ大学のAdjunct Prof.でもあり、毎年講義を行っており、その機会をとらえての実験であった。愛媛大学農学部では建物屋上にセットした芝生上での測定で、アリゾナ大学ではトマトが栽培されている蒸発冷却中の温室内での測定であった。 屋外の実験では芝生実験圃場の一部を精密天秤でその重量変化を測定することにより蒸発散量の実測値として、計算値と比較した。温室内の実験では床面をすべてプラスチックシートで覆い、土壌からの直接蒸発はないようにし、トマト茎にセットしたサップフローメータによる蒸散量測定と、蒸発冷却に使用した水量を測定することにより、実測値とした。 屋外実験では実測値と計算値はよく一致したが、潅水制御に適用させるためには雨量の影響を取り込む必要がある。温室内での実験では比較的よく一致したが、太陽高度が低くなったときの温室へ横方向から侵入する太陽光を正確に捉えるため日射計の改良が必要である事が判明し、植物群落への太陽光が正確に測定できるよう日射計の改良を提案した。最終年度には雨量の算定と、改良日射計での実験を行う予定である。
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